ついに警察沙汰へ?混沌の都議会・予算特別委員会の黄昏

こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。

3月26日、予算特別委員会において最後の討論・採決が行われました。野党会派からは

・築地再開発の検討予算の減額修正案(自民党)
・様々な開発予算を福祉予算に付け替える案(共産党)
・誠実な説明責任や五輪経費の透明化を求める付帯決議案(立憲・民主クラブ)

の3つの組み換え案・付帯決議案が提出されましたが、維新・あたらしい・無所属の会はそのどれにも同調せず、ストレートに一般会計予算案に「反対」しました。

公約を撤回・変節した知事の政治姿勢そのものや、ひたすら肥大化し「改革」になっていない予算案に賛同できないというのが主な理由になりますが、明後日の本会議で私も討論に立ちますので、その際に討論全文とともに詳細を改めてお伝えしたいと思います。

さて、その予算特別委員会ですが、最後まで混乱の謝罪も総括もしない委員長に対して怒号が飛び交ったまま終了するという、前代未聞の幕引きとなりました。

ついに“警察沙汰”発展も…都議会の混乱続く 会派間の攻防激化
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190326-00010000-tokyomxv-soci

最終討論においても、第一会派・都民ファーストの会は委員会運営に必要な「台本」を持ち去った自民党都議を名指しで批判し、自民党側は態度をさらに硬化。

終了後に記者会見を開き、都議が委員会中に突き倒された件について、警察への被害届提出に向けて動いていることを明らかにしました。

SNS上でも、双方の議員からおだやかでない発言が相次いでいます。

この事態はもはや、政策や「政局」すらも超えて、メンツや感情の争いになっているような気がします。

前期も当時の与党・自民党と野党は激しい攻防を繰り広げていましたが、ここまで感情をむき出しにしたぶつかり合いをしたことは記憶にありません。議員同士の揉み合いで「警察沙汰」など、ついに言論の府として終わった感すらあります。

混乱の責任は、私も含めて都議会議員一人ひとりにあります。与党の言うところの「欠席戦術」を取った野党も、責められる点が多々あったでしょう。

ただ私から見れば、建前上は「中立・公平」の立場である委員長が事態を納めるチャンスは何度もあったように思います。

財政委員会ではギリギリのところで踏みとどまった「すべてを数の力で叩き潰す」ルートに突入していったことは、議会制民主主義を考える上で大変残念であり、空恐ろしいことだとも感じています。

この「副作用」が今後、議会運営のどんなところに現れてくるのかは、正直よくわかりません。

野党が委員長を持っている常任委員会は、今定例会だけを見れば何もアクションをしませんでしたし、案外と大したことないのかもしれません。

しかし、今後もし野党側が批判を厭わぬ「捨て身の戦術」に出た場合、様々な委員会審議がいつストップしてもおかしくないという、「火薬庫」状態になっていることは間違いないでしょう。

そもそも明後日の本会議が時間通りに始められるのか、どんな雰囲気で終わるのか。

明日27日の理事会も含めて、やながせ幹事長とともに正常化に向けて最後の行動を起こす所存ですが、またご報告をしていきたいと思います。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、あたらしい党代表、東京都議会議員、音喜多駿氏(北区選出)のブログ2019年3月26日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。