こんなこと要求してたら、機動力のある若い人はそんな地域に関わらないようにしようとしますわな…。冒頭に三枝メソッドの「猛烈な反省」と書いているのに、なぜか最後は入り込む人に元々のルールを強いる。。。そんなんやってたらダメで、まず必要なのはまず地域のトップたちが猛烈な反省しないとあかんす。
うまくいく地方の革新的な事業は、外の人の業績をちゃんと理解して尊重し、過去の地元の事業の問題の事実と向き合い、対等な関係で「お願い」することを躊躇わぬ覚悟を決めた地元のトップがいるところ。そしてそのトップがその人が動きやすい権限を与え、予算は無くとも組織内の優秀な人材をあてがう。そしてブレない。
もともとの地元の論理に巻き込まれたら、そもそも外から人が入っていく意味さえない。おべんちゃらを使って地元のおじさんたちを持ち上げて、毎日飲み会に繰り出して、気に入られようとして体を壊した地域再生型のマネージャーは多数いる。地元の過去のルールに従っていたら未来がない。
三枝さんのV字回復の経営を読めばわかるが、トップが過去に対して猛烈な反省をして、外からの人材をもともとの組織の論理が通用しないように、トップ直属の別組織を設けて、組織の中の選りすぐりの人材をそこに入れ込んで新しい事業を作る。その事業が軌道に乗せて論より証拠を既存組織に見せる。
地域再生分野とかに取り組む人は必読ね。これ。地域コミュニティや行政組織内で悩むひとも。
良薬は口に苦しなんですよね、まともなアドバイスってのは、これまでの人にとって都合の悪いことは多々ある。そういうちゃんとしたこと言う人を排除して、迎合して予算掠め取るひとを「いいひとだ!」だなんていって歓迎してるから衰退はさらに加速していくわけでございます。
そもそも生活に問題がある病気の方に対して、今までの生活改善や手術や服薬を進めるべきところを、怪しい自然療法とかで回復します!あなたの本来の力を発揮すれば大丈夫です!みたいなのとをいうのが、補助金クソコンサルの手法。これまでのままだったら、死ぬわけだが、死んだらつぎの客のところへ。
単に人口を数として捉えている限りは、地方の多様な成長とかはないんですよ。今ある構造を変えるのに必要な「誰」に来てもらうか?が大切。誰でも良いから数を増やせばいいなんてことではない。ましては自分の子供たちにはさせたくないような、地域のブラック企業の引き受け手などの貧乏くじを他の地域の人、ましたは他国の人に引かせるようなことをやっても時間稼ぎにしかならず、じきに誰も来なくなる。
人を入れる前に基本的なところを地元のトップたちが反省しなければ何も前には進まない。
地域によそ者として入り、新しい仕事をつくるときに必要な4つの心得(日本人材機構 小城武彦さん講演レポート)
編集部より:この記事は、エリア・イノベーション・アライアンス代表理事、木下斉氏のブログ 2019年4月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、木下氏の公式ブログ「経営からの地域再生・都市再生」をご覧ください。