お金は「節約」するより「使う」方が増える訳

お金を節約する人よりも、お金を使う人の方が経済的にも精神的にも豊かになっていく。そんな経験を自分自身でも周囲の人たちを見ていても目の当たりにします。使わないより使った方が増えるというのは一見矛盾しているようにも思えますが、これは何故なのでしょうか。

写真AC:編集部

お金を節約する人は、「引き算の発想」で考えます。100万円持っていて、10万円使ってしまうと残りは90万円。だから、10万円の支出を5万円に節約して、手残りを95万円にしようという考え方になるのです。

お金を使う人は、「足し算の発想」で考えます。例え10万円を使ってしまっても、それによって20万円のお金が返ってくるなら、積極的にお金を使った方が良いという発想です。ただし、必要の無いものに無駄に資金を浪費するのではなく、有意義なお金の使い方をするのが原則です。

お金を使うというのは、投資して資産を増やすだけではありません。誰かと一緒にご飯を食べたり、飲みに行ったり。あるいは、コンサートや美術館、海外旅行に出かけたり。あるいは、セミナーや講演に参加することも含まれます。

投資ならともかく、お金を使うだけのこれらの消費では、お金が減っていくだけで、経済的にはマイナスではないかと思うかもしれません。しかし、使った以上に増えて返ってくるのであれば、むしろそのようなお金は積極的に使った方が良いということです。

※写真はイスラエルで見つけた美味しい料理の1つ「ターキッシュサラダ」

誰かと食事に行って、雑談をしている中から新しいビジネスが生まれたり、事業アイディアが浮かんだりすることは珍しくありません。コンサートや美術展に出かけて、そこからインスピレーションを得たことが仕事に活かされたこともあります。あるいは有料のセミナーや講演会に出かけ、そこで得られた知識や情報が思わぬ収益を生みだすこともあり得ます。

お金を使うことがそんなチャンスやきっかけを呼び寄せてくれるのです。

逆に、お金を節約することばかり考えている人には、人も情報も集まってきません。その結果、せっかくのチャンスを手に入れることができず、結局お金を節約しなかった方が良かったということになる訳です。

まだ信じられないという人は、自分の周りにいる精神的にも経済的にも成功した人に聞いてみてください。節約だけして成功したという人は、どこにもいないはずです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年4月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。