失敗したら相田みつをの「にんげんだもの」を思い出そう

失敗というのは、誰でもしたくないものです。

しかし、私は失敗したことのない人よりも、失敗だらけの人の方が、人間的な魅力に溢れ、お付き合いしたいと感じてしまいます。

失敗した経験と言うのは、それが深く、痛みが大きいほどその後の人生において大きな価値を持つからです。地獄に落ちるような壮絶な失敗経験は、誰でも経験できるものではありませんし、そこで得られたものは、その人の財産です。

そして失敗している人は、その痛みを体で覚えています。本当に病気になった人にしか病気の苦しみがわからないのと同じように、失敗経験のある人しか他人の失敗を心から理解することはできません。失敗によって、器の広い優しい人になれるのです。

もちろん、失敗はしないに越したことはありません。しかし、失敗したことがないという人は裏を返せば、チャレンジした経験が無い。つまりリスクを取ってない人でもあるのです。石橋を叩いて、安全地帯にずっといるような生き方を続けてきた守りの人は、経験した世界が狭く、人間的な深みもありません。

だから話をしても、何だか平板で面白くないのです。

かくいう私も公私にたくさんの失敗を繰り返してきました。でも、その経験があればこそ、今の自分があるとも思っています。「人生に無駄なものなし」といつも思っています。

ベストを尽くしても避けられない失敗は、クヨクヨと後悔すべきではありません。詩人の相田みつを氏が書いているような「にんげんだから」という大らかな気持ちを持って対応した方が良い。起こってしまったことは、後悔しても変えることはできないからです。

失敗を恐れない生き方を続けるには、人間は失敗するものという前提を受け入れることがまず必要です。むしろ、失敗を成長のチャンスと前向きに捉えるのです。

偉そうに理屈を書きましたが、思った通りに行動できるほど、簡単な話ではありません。でも心掛けとして、いつも意識しておきたいことだと思っています。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年4月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。