仕事を辞めたいと思ったら、まず何をすべきなのか?ただ転職するだけなんて、もったいない!辞めるまでの3ヶ月間の過ごし方が大切になる。いまの仕事で、あなたがやり残したことはなにか?成長できる“何か”は残っているのか?今回は、『いまの職場、ラスト3か月』(渋谷文武 (著)、きずな出版)を紹介したい。
社内で評価の高い人が陥りやすいマジックがある。あなたがトップの営業マンと想定しよう。営業の実績は申し分なし、誰よりも高い報酬をもらっている。自分の能力はこんなものではないと鼻息が荒い。あなたは、1億円の売上をあげていた。これをフリーでもらえたらどんなに素晴らしいことか悩んでいた。「早く1億円のキャッシュを手にしたい」。
しかし、営業力は高くとも、経理についてはまったくの素人かも知れない。売上1億円も、商品力が評価されて計上できたものかも知れない。販売方法が良かったのであれば、広報宣伝やマーティングの力によって売れたことになる。営業マン1人の影響力など大きく無いことを知るべきだが、このような時は全体を客観視することが必要になる。
もし、「起業」という選択肢を考えるなら、経理、総務、宣伝、マーティングなどの知識も、ある程度、知っておく必要がある。あなたが、会社に在籍しているなら、専門家の情報を「無料」で学ぶことが可能だ。社内にはさまざまな部署があり、その分野の専門家が働いている。社内であればあなたが負担する費用は無い。
会社を辞めてから同じことを学ぼうとすると、相応の費用が必要になる。経理や税務のことであれば、税理士にフィーを払って教えてもらうことになる。広告、マーケティングに関しても専門家に依頼するならフィーが必要になる。
本書では、会社を辞めようと考えた際にやるべきことが整理されている。いまの会社で準備をして、一定の成果を導き出すためには「3ヶ月」が必要になる。次のゴールを決めて全力で突っ走るには何が必要か。関心のある方は手にとってもらいたい。
尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
<筆者新刊情報/4月19日発売>
『波風を立てない仕事のルール』(きずな出版)
[本書の評価]★★★(70点)
【評価のレべリング】※標準点(合格点)を60点に設定。
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★ 「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★ 「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★ 「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
星無し 「レベル0!読むに値しない本」50点未満