小室氏問題:秋篠宮殿下“側近”記者のトンデモ記事

八幡 和郎

毎日新聞の江森敬治氏といえばNHKの橋口和人氏と並んで秋篠宮殿下のスポークスマンといわれる存在だ。

秋篠宮様と親しい江森敬治氏(宮内庁サイト、毎日新聞ツイッターより)

その江森氏が文春オンラインに掲載した記事だが、まったく、これでは秋篠宮家は救いがたいという印象だ。


秋篠宮殿下は金銭トラブルを解決しさえすれば小室氏がパラリーガルのままでも結婚させていいと考えていたのに、弁護士になろうとか愚かなことを考えたので事態が混迷したといっている。

私の取材する限り、当初から秋篠宮は、小室氏に高い年収を求めてはいなかった。パラリーガルのままでもよいと考えていたのだ。パラリーガルというのは、弁護士の指示、監督のもとに法律事務に携わる専門職のことだという。確かに年収は高くなく、結婚生活を送る上で懸念も残る。例えば、東京都心は家賃も高いので近県にマンションを探して住むとか、子供が生まれたら、学費の高い私立学校ではなく、公立学校に通わせるとか、あるいは、夫婦で共働きをするとか、眞子内親王たちが工夫して結婚生活を送ることを期待していたと思う。

そして、「2人が身の丈にあった生活をすれば、それでよいではないか」と、柔軟に考えていたというのだ。

しかし、私はアゴラでも、問題は小室圭氏が将来の天皇の姉夫妻にふさわしい品格を保つには、中産階級として普通の財産とエリートサラリーマン程度の中の上の収入があることが最低条件ではないかといってきた。

といっても、貧しくともやっていくというのは、相当に無理があると思うが、男女のことだから最終的には仕方ないのかもしれない。しかし、小室母子のこれまでの人生をみれば、身の丈に合わない贅沢三昧に走り、そのつど、怪しげな方法で大金を手し浪費してきたのであるから、そんなものは期待できないということも説いてきた。

だから、橋口氏や江森氏が“側近”なら殿下に諫言するべき内容である。それをせずに、400万円だけ解決すれば、めでたしめでたし、というような脳天気な対応を殿下に取らせてきた彼らこそ君側の奸そのものだ。

宮内庁サイトより

秋篠宮は、あのお金はプレゼントされたもので返却しなくてもなんら問題はないというのなら、そのことを含めて小室家側が、そのことを国民にきちんと説明する。そして、多くの国民に納得してもらい、祝福される結婚とする…というような殿下の世間知らずの考え方に同調していたのではどうしようもない。

文春オンラインが先日行ったアンケートでは、「秋篠宮さまのお言葉のように、多くの国民が納得し、喜ぶ状況になるまで結婚は待つべきだ」と回答した読者が、全体の7割を超えたが、江森氏は、「このアンケート結果を秋篠宮夫妻はお喜びだと思う。親として時には子育てに自信を失くしかねない場面もあるかと思う。それだけに、この結果は、秋篠宮夫妻に勇気と希望を与えるのではないだろうか」なのだそうだ。

そして、「金銭トラブルが、仮に解決しても、秋篠宮が納采の儀を認めることは極めて難しい状況ではないだろうか。なぜならば、このアンケート結果が示すように、多くの国民は、小室氏が眞子内親王の結婚相手となることに、納得していないからだ」といい、本来なら昨年11月に結婚し、今ごろは、“小室眞子”として「温かく、居心地がよく、笑顔あふれる家庭」を築いていただろうに、眞子さまがかわいそうとおっしゃる。

しかし、小室母子のこれまでのふるまいからすれば、そんなことありえそうもない。

皇室が2000年にわたって素晴らしかったのは、天皇や皇族がすぐれたDNAの持ち主であったからではない。朝廷とか宮中という優れたシステムが万世一系の天皇や皇族を育て支えるシステムがあったからだ、

それが崩壊して、ご学友とか、お気に入りのジャーナリストや吞み友達の浅はかな諂いで動いているようでは、皇室の行く先は暗いとしかいいようがない。一刻も早い、「宮中」の再建が望まれるのである。