50歳代と言えば、組織や会社においては定年間近というイメージですが、現在54歳の私には全くそのような自覚はありません。
逆に20〜30歳代はまだまだ若くて残された時間も長い為、将来を嘱望されて転職ができるイメージですよね。だからこそ「転職=若い人」という印象でしたが、最近は50歳代の転職が急増しています。その理由は専門性が高く、経験豊富な即戦力だからです。
4月8日の日本経済新聞によると、この3年間で50歳代の転職が倍増しているようです。例えば建設業の現場監督や技術者の求人倍率はなんと4.43倍です。建設業だけでなく、財務などの管理部門などはどの業界においても総じて50歳代が求められているそうです。
一昔前の年功序列が主だった時代には、50歳を過ぎれば仕事が楽になり、給料も高く、定年まで退職金を積み増していく時期でした。今までとは違い、最近では「給料が3割下がった」「部下が上司になった」と友人たちからも話を聞くようになりました。そうは言っても、年金の受給年齢は上がっているため、会社を辞めるわけにはいかないですよね。
しかし、そんな人々を即戦力として欲しい中小企業が、50歳代をリクルーティングしています。下がった水準以上の給与を約束され、契約社員や非常勤ではなく正社員として採用され、しかも60歳を過ぎても正社員として働けることが魅力的で、50歳代で転職する人が増えたのです。バブル時代に就活していた私と同い年くらいの、バブル入社組が大手企業には滞留しています。そんな50歳代が、大手企業から人手不足の中小企業にシフトしているのです。
冒頭でも言いましたが、現在私は54歳です。
国民的アニメ「サザエさん」の磯野波平さんと私は同い年です。
波平さんは小学生であるワカメちゃんやカツオくんを抱えながら働いております。
だから我々も頑張りましょう!
編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2019年4月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。