NPOがベンチャーに投資をし、ベンチャーがNPOをつくる時代

藤沢 烈

24日、ベンチャー企業向け採用支援大手のスローガン社へ、RCFも投資を行ったことが報じられました。

人材採用支援を軸に、新産業を生み出すエコシステムの構築を目指すスローガンは4月24日、XTech Ventures、ドリームインキュベータ、一般社団法人RCFを引受先とした第三者割当増資により総額で1.9億円を調達したことを明らかにした。

出典:TechCrunch『“人”を軸にイノベーションが生まれるエコシステムの構築へ、スローガンが1.9億円を調達

NPOであるRCF(法人格は一般社団)が、ベンチャーであるスローガンに投資をした背景を、伊藤社長が語っています。

「本当の意味で新産業創出のエコシステムを作っていく上では、大企業やパブリックセクターと連携していく必要がある。(今回の調達先は)スローガンに足りないパーツを持っているので、その力を借りながら雇用市場における社会課題の解決やイノベーションの創出に取り組んでいきたい」(伊藤氏)

スローガンは、人材事業を通じてイノベーティブな産業創出を図っています。今後は、東京に限らず、全国での産業創出を進めるための取組を進めていくことでしょう。RCFは政策形成のサポートや、ローカルでの地域産業支援を進めていますが、スローガンと今回を機に連携し社会変化につなげたいと考えています。

RCFのような非営利組織が、ベンチャーに投資をするのは極めて珍しいことです。ようやく広がってきましたが、NPO=ボランティアでは必ずしもありません。事業の目的が、社会課題解決にあるということです。ビジネスを通じて社会課題解決を図ろうとしているベンチャーとNPOが連携することは当然なことでしょう。

NPOがベンチャーに投資をしたり、ベンチャーがNPOをつくるような動きは、今後増え続けていくと考えています。


編集部より:この記事は、一般社団法人RCF 代表理事、藤沢烈氏の公式note 2019年4月26日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は藤沢氏のnoteをご覧ください。