小沢氏が併呑?“お先真っ暗”の国民民主、一縷の望みとは?

小玉だ、などと評している記事があった。
小沢氏が国民民主党の乗っ取りに成功した、などと騒いでいる人もいた。

決め付けるにはちょっと早いだろう、というのが私の感想である。

国民民主党サイトより:編集部

自由党を呑み込むように見えて、実は小沢氏に呑み込まれてしまうのではないか、と心配する向きが多いことは確かだが、民由合併の時と違うのは、小沢氏には既に当時の若さがなく、しかも玉木さんは当時の鳩山氏のようには操り易い存在ではない、ということだ。

国民民主党の財布を小沢氏に預けてしまうようなことさえしなければ、何とかなるかもしれない。

国民民主党の若手にはいい人がそれなりにいるから、彼らが路頭に迷うようなことにならなければいいのだが、と思っているのだが、あれやこれや考えていると、それなりに手がありそうである。
玉木さんは、その若さを活かして小沢氏の何倍もの速さで動き回ればいい。

幸い、国民民主党には、階さんがいる。

階さんが国民民主党から抜けるようなことがあれば、国民民主党は一気に弱体化するだろうが、来るべき参議院選挙の岩手選挙区の候補者を階さんが強く推している黄川田さんにすればいいだけのことだから、これは何とかなる。

黄川田氏ツイッターより:編集部

多分、岩手の有権者の皆さんの支持は、黄川田さんに集まる。
東日本大震災の大津波による被災者である黄川田さんに地元の方々の同情票が寄せられるだろうことは見易い通りである。

元自民党の衆議院議員である私でも、黄川田さんには国政の場に復帰していただいて活躍してもらいたいものだ、と思うくらいだから、地元の事情がよく分かっている人だったら黄川田さんの擁立には理解を示すはずである。

共産党や社民党の人が小沢氏とどんな約束をしていても、最終的には地元の方々の思いが届くはずである。国民民主党に合流を決めた時点で小沢氏の役目は終わった、ということになればいいだけのこと。

小沢氏は不服だろうが、玉木さんの側の条件をほぼ丸呑みした時点で勝負は付いた、ということだ。

玉木さんは、かつての鳩山氏ではない。
それなりに辛酸を舐めて今日の地位にある、ということを忘れない方がいいだろう。

お先真っ暗と言いながらも、一縷の望みはある。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年4月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。