議員辞職勧告決議よりも政倫審を開催されては如何?
酔っ払いの戯言だ、などと軽く扱わない方がいいだろうと思う。
国会議員のレベルって、こんなものなのかしら、と大方の国民は思っておられるはずだから、国会議員の皆さんが何としても件の衆議院議員に何らかのペナルティを課したくなるのはよく分かる。
件の衆議院議員を罵倒すればそれなりに胸のつかえは取れるだろうが、だからと言って他の国会議員の皆さんの評価が上がるわけではない。
議員辞職勧告決議案を突き付けて、早くこの事件にケリをつけ、国民の皆さんの記憶から一日も早く消してもらいたいところだろうが、そうは問屋が卸しそうにない。
議員辞職勧告決議案を可決してそれ終わり、ということにしたくなければ、政治倫理審査会を開催して国会として件の衆議院議員の一連の言動について調査を進めるので如何だろうか。
本人に心行くまで弁明させると共に、件の衆議院議員の一連の言動についてトコトン調査を進める。
調査の過程でどんなことが飛び出すか分からないが、調査の進め方次第では、件の衆議院議員から衷心からの反省の弁が出るかも知れない。
ここは、ジックリおやりになることである。
上手くすれば、大方の国会議員はそれほど愚かでもなく、それなりに立派な見識の持ち主であることを国民にアピールすることが出来るかも知れない。
維新が受けたダメージは想像以上に大きい
若い方々が切磋琢磨しながら大きく育ってくれることを期待してきた私にとって、維新の躓きはつくづく残念である。
大阪維新がいよいよ日本維新に乗り出すのかも知れないぞ、と思っていたら、丸山穂高氏が水を掛けてしまった。
バケツを引っ繰り返して水を掛けた程度ではとても済みそうにない。
大型の消防車が何台も駆けつけてきて一斉に放水を始めたような勢いだから、悪くすると維新の火が消えてしまいかねない。
ずぶ濡れになった木材に火を点けるのは難しい。
丸山穂高氏をとりあえず除名したからそれでとにかく急場を凌いだ、などとも評価できない。
一時は戦意喪失気味だった自民党の市議団も、ここに来て息を吹き返し始めた。
自民党の本部がどう対応するか分からないが、堺市長選挙で万一維新が取りこぼすようなことがあれば大変だ。
大阪以外の地で維新が勢力を大きく広げる芽は、事実上摘まれてしまったようである。
一寸先は闇、というのは、どうやら永田町だけの話ではなさそうだ。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年5月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。