Twitterで少子化対策について質問をいただきました。
藤巻さんは、経済のスペシャリストですから、得意分野で日本をこっ酷くこき下ろしていますね。しかし、僕は少子高齢化が全ての元凶と考えております。少子高齢化についてはどうお考えですか?どうすれば改善できるとお考えでしょう?
以下、僕の回答です。
子供が欲しいのに経済的理由等で子供ができない方には手厚い保護をすべきだと思います。しかし国の将来が危ないから「産めよ、増やせよ」は富国強兵を思い起こします。政治家は外国にいくと名目GDPが高い方がちやほやされて気持ちいいかもしれませんが国民は一人あたりの富が高ければ幸福になると思います。
シカゴ大学ノーベル経済学賞受賞のゲーリー・クーパー教授が「人は豊かになると少人数の子供に金とエネルギーを集中させる」と言っています。地域的にも歴史的にもそれは正しいと私は思っています。それなら最終的に少子化対策は移民政策しかないと思いますが、それを国民は受け入れるのでしょうか?
少子化対策大臣に国会で「少子化対策に国は毎年いくら使っているのか?」を聞いたらGDPの1%、約5兆円という回答が返ってきました。少子化で何が問題かというと、結局は年金問題だと思うのです。
モノに対する需要減は円安で海外に輸出をしていけば対処できます。だとしたらこの毎年5兆円を年金の「確定給付型」から「確定年金型」へのシフトに必要なコストにあてた方がいいと思うのです。皮肉を言えば、クーパー教授の「豊かになれば人は子供の数を減らす」説に従い、少子化対策をせずとも、異次元緩和を継続していれば国民は大貧乏になり子供は増えます。
日本維新の会政調会長代行。元モルガン銀行東京支店長。ジョージ・ソロス氏アドバイザーを歴任。一橋大学卒、ケロッグ経営大学院修了 MBA取得。学校法人東洋学園大学理事。仮想通貨税制を変える会会長。オフィシャルウェブサイト、Twitter「@fujimaki_takesi」
編集部より:この記事は、経済評論家、参議院議員の藤巻健史氏(比例、日本維新の会)のFacebook 2019年5月27日の記事をアゴラ用に加筆・編集したものを掲載しました。藤巻氏に心より御礼申し上げます。