なぜつまらない批判コメほど、匿名で送られてくるのか?

こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
■Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka

色んなビジネス、色んな記事をネットに書いていると批判コメントが送られてくるようになります。このブログと、英語ブログを合わせると1,000記事以上書いてきました。これだけ記事を書くと、色んなコメントが送られてきます。その中には的を得た有益なコメントもあれば、本当にどうしようもない、中身がまったくないコメントも寄せられます。

ac work/写真AC(編集部)

興味深いことに中身がしっかりした骨太の批判コメントは名前や実在するメールアドレス付きで投稿されるのに対し、どうしようもない批判コメント、いわゆるクソコメほど匿名、架空メールアドレスで投稿されます。

なんだか釈然とせず、思わずTwitterでつぶやいてしまいました。

中身のしっかりしたコメントほど覚悟が感じられる

同じ批判のコメントでも、建設的な意見として受け取れるものには「覚悟」が感じられます。それは、批判に対してのこちらの反論を受け止めるという覚悟です。

私は9割の頂いたコメントやメッセージに対して、きちんと回答を出しています。それは数多あるネットの記事の中から自分の記事を読んでくれ、そして労力をかけてコメントをくれた方へのあるべき誠意と考えています。

批判されることについては悪いこととは思いません。ネットで顔出し、本名出しで言葉に責任を持って勝負をしているのですから、どんな形式であれメッセージが送られて来ることは嬉しいことです。頂いたメッセージはしっかりと理解し、相手が何をいいたいのか?何を求めているのかを考え、そして回答を出すようにしています。

中身がしっかりしたコメントほど、名前もメールアドレスもきちんと書いて送られてきます。それは私からもしかしたら反論があるかもしれないが、それを受け止めようとする覚悟の現れのように思えます。批判コメントから時々メッセージのやり取りをする仲になったこともあり、お互いに真剣にコミュニケーションを取ったからこその結果だと思っています。

中身のスカスカなコメントはほとんど名無しさん

その反面、人格攻撃や感情論に終始する中身のないコメントは、名無しさんであることがほとんどです。腹が立ったから相手に文句をいいたいけど、その感情を相手に伝える形に言語化出来る力はない…。そして反論を受けたくないが故に、「名前・メールアドレス」は架空のものを使って影から攻撃をしたい、というなんとも都合の良い卑怯な手口です。

そうしたコメントはだいたい、承認をせずに削除をしていますが時にはあえて承認をして反論コメントを載せておくこともあります。

反論はするけど、自分の意見を言語化する力を出せず、または労力を使わずに自分の感情の振りかざすことだけをしたい、というのは相手を尊重する気持ちが持てない人です。そうした人はネットだけでなく、リアルの世界でも真摯な態度で人と接することが出来ないでしょうから、円滑な人間関係を築くのは難しいのではないでしょうか。

ネットでもリアルでも、どこまでいっても人間関係は相手への思いやりと真摯な態度が必要です。それを持たずして、人間関係構築などありえないのです。

批判することも怖がらなくていい

中にはこうした読者もいるでしょう。「この記事には納得ができない。おかしいと思う。だけど、批判なんて大それた事はしたくないからそっと離れよう」と。私は書き手ですからこうしたことが言えるのですが、そのような遠慮する感覚を持つ必要はありません。物書きにとって、自分の作品である記事・原稿はどんなフィードバックが来ても反応があるというだけで嬉しいものです。そうでなければ第3者の目に触れる形で記事を公開することは絶対にありません。ですので、反論は大いにやって問題ありません。

大事なのは、反論の有無ではなく相手への誠意です。人の書いた記事に対して真摯に向き合う姿勢があるなら、言葉が拙くても内容が記事を批判するものであっても、書き手が傷つくことはないのです。それは大事な人ほど、相手のためを思って時には厳しいい言葉を言うことで言われた側は嬉しく感じるのと同じなのです。

物書きへの記事の批判は大いに結構です。ですが、名無しで自分の言いたいことだけを感情的にぶつけて、安全地帯から石を投げるようなカッコ悪いことはやらないほうが良いと思います。

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表

■無料で不定期配信している「黒坂岳央の公式メールマガジン」。ためになる情報や、読者限定企画、イベントのご案内、非公開動画や音声も配信します。

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。