「老後のお一人様問題」をどうするか?

昨日のブログに書いた、「人生100年時代の2000万円問題」には、大きな反響がありました。しかし、個人的にそれより気になっているのは、「老後のお一人様問題」です。

写真AC:編集部

国立社会保障・人口問題研究所の将来推計値のよれば、2040年には世帯主が65歳以上の「高齢世帯」が40%を超え、そのうち40%が一人暮らしとなるそうです。つまり、約20%の世帯は高齢者の単身者ということになります。

恐らく、私もその一人です。

この、新たに生まれるこの単身高齢者マーケットという巨大な市場に、世の中がまだ追いついていないように見えます。これからの老後のお一人様にとって大切なのは次の4つです。

1.健康

健康でなければ、自分のやりたいことができません。若い時と同じように体力を維持するためには、食生活に気を遣い、運動不足にならないように体を鍛え、ストレスの無い生活を続けることが必須です。また、定期的な人間ドックや歯科検診で、早期に体の変調に対応するシステムを作っておく必要があります。

長生きしたとしても、クオリティオブライフが維持できるような健康が伴わなければ、価値があると私には思えません。

2.遊び

年寄りはゲートボールやったり、老人ホームで体操すると言ったステレオタイプな老人像は、これからのシニアのニーズには合っていません。海外旅行に行ったり、美味しいフレンチやお寿司を食べたりという、現役世代と変わらないライフスタイルを望んでいます。

シニアの遊びを提供するソフトは、まだ充分に整っているとは言えません。

3.仲間

健康で遊びたいと思っても仲間がいなければ、面白くありません。趣味嗜好が合うだけではなく、経済的な余裕も同じような人たちが一緒になって、人生を味わい尽くす。気の合う仲間が欲しいというニーズはこれからさらに高まります。そんな仲間が集まるコミュニティがこれから増えていくと考えています。

4.経済力

充実したシニアライフには、お金がかかります。自分で稼ぐ力は現役時代よりは下がっていきます。経済力を維持するためには、お金がお金を生む仕組みを作っておく必要があります。これはお一人様に限らず、シニア全体にとって避けては通れない重要なテーマです。

20年後の2040年には、私は75歳になっています。今と同じようにアクティブに毎日楽しく過ごすために、今から4つの準備をしっかり進めておこうと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年6月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。