ママレード作りの世界大会!世界に開かれた町を⽬指す

5⽉12⽇から19⽇まで、愛媛県⼋幡浜市で「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル⽇本⼤会」が開かれた。

2006年に英国のダルメインで始まったこの⼤会は、マーマレード作りを競う世界最⼤のイベント。出品数は当初、数⼗本しかなかったが、現在は、⽇本をはじ め世界各国から3千本を超えるまでに成⻑。アジア開催は今回が初めて

愛媛県は40年以上、かんきつ⽣産量⽇本⼀を誇る「柑橘王国」。その半数が⼋幡浜市と隣の伊⽅町で⽣産されている。栽培されるかんきつの品質は40種類以上。まさにマーマレードの材料となるかんきつの宝庫だ。

英国⼤会審査員2⼈の他、落合務⽒(ラ・ベットラ・ダ・オチアイのオーナーシェフ)、陳建⼀⽒(四川飯店のオーナーシェフ)、鎧塚俊彦⽒(Toshi Yoroizukaのオーナーシェフ)といった著名⼈が審査。さらに、最優秀賞を受賞した場合、JALの機内⾷や三越伊勢丹百貨店で採⽤される。

このため、⼝コミでも広がり、出品は当初の想定を⼤幅に上回り、プロの部で341本、アマ チュアの部で1273本。⼤会当⽇は世界中からかんきつ愛好家が集まった。

大会公式HPより:編集部

また、世界のアワードということで、地元が団結するとともに、全国紙が紙⾯全⾯で紹介するなど、かんきつ産地のブランド⼒アップにも貢献した。

⼤会事務局⻑を務めた今岡植⽒は「マーマレードという⼿作り感のあるコン テンツと、⼋幡浜という⽥舎の⾵⼟、おもてなしの⽂化がマッチした」と語 る。2020、21年も⼋幡浜市で⽇本⼤会開催が決まっており、この輪が広 まることを期待したい。

⼋幡浜市では、5⽉25、26⽇に「やわたはま国際MTBレース 2019」を開催。もともと市役所職員有志で始めたもので、回を重ねるごと に成⻑している。⽇本のマウンテンバイク⼤会では最⾼グレードのUCIクラ ス1に認定される国際⼤会となり、五輪⼤会の選考⼤会として位置付けられるようになった。

こうした取り組みを通じて思ったことがある。⾃治体職員の中には、海外というと縁がない、怖いという⼈もいるかもしれないが、相⼿の懐に⾶び込んで みると、⼤使館なども意外としっかりと話を聴いてくれることが多い。世界に開かれた町を⽬指してほしい

(この原稿は、時事通信社の会員限定サイトiJAMPオピニオンに寄稿したものです。iJAMPでは、プロが編集したより見やすい画面で見ることができ、関連資料も掲載されています。また、各府省の政策や自治体の最先端の取組など地方行政に役立つ洗練された記事を簡単に検索して読むことができます。)

<井上貴至 プロフィール>


編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2019年6月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。