2019年、NBAに新たな歴史が刻まれました。
富山県に生まれ、日本人として初めてドラフト一巡目で指名された八村塁選手は、スーパースターのステフィン・カリー選手が絶賛する通り、今後のNBAを率いる期待が大きい。全米での注目度も極めて高く、既にナイキが誇る”ジャンプマン”の一員として迎えられました。まだNBAという大舞台に立っていないにも関わらず、NCAAでゴンザガ大学をベスト4、ベスト8に率いた功績とその躍動的なプレーが評価されたかたちです。
何より、八村選手の起用を発表したナイキが「八村選手はコートで歴史を作っただけでなく、その過程で日本全体のヒーローとなった」と大絶賛しているんですよね。日本代表選手として、憧れのマイケル・ジョーダン選手と同じ”23”を背負った八村選手、2019−20年シーズンから所属するワシントン・ウィザーズで何番が与えられるのでしょうか?ちなみに、現時点で”23”のほか、八村選手が名前に因んで好む”8”も空いているそうです。
ナイキ、八村選手のスポンサー契約をご覧のように発表。
もう一つ、忘れてならないのがNBAファイナルです。今年は、トロント・ラプターズがカナダのチームでとして初めて優勝の栄誉に輝きました。カナダ人NBAファンの皆様、おめでとうございます!ビンス・カーターというスター選手を失ってどうなることかと思いましたが、ファイナルでMVPを獲得したカワイ・レナード選手が見事に育ってくれましたねぇ(対するゴールデンステート・ウォリアーズの主力選手、ケビン・デュラントのアキレス腱断絶も影響しましたが)。
しかし、レナード選手はFAとなるのですよ。既に彼の出身地であるカリフォルニア州のロサンゼルス・クリッパーズ、レイカーズが触手を伸ばす状況。ラプターズ陣営やファンは残留を強く望んでいるのでしょうが、果たしてどうなることやら。
そのレナード選手、実はアナハイム・エンゼルスの大谷翔平選手と秘かな共通点がございます。いえいえ、2人ともミレニアル世代ですが、単純に年齢のことではありませんよ。
NBA選手と言えば、きらびやかなライフスタイルでも知られ、例えば今年準優勝となったウォリアーズ所属、前述のステフィン・カリー選手はポルシェ2台、メルセデス・ベンツをはじめレンジローバー、日産インフィニティなどそれぞれ1台ずつなど、合計8台も所有しています。しかし、レナード選手のコレクションと言えば…1997年型のシボレー”タホ”なんです。免許を取得して初めて運転した車のハンドルを、未だに握っているのですよ。2015年には5年間で9,400万ドル(101憶円!)の契約を交わしたというのに、劇的に質素です。
1997年型のシボレー”タホ”、レトロなデザインがレナード選手をトリコに?
翻って、免許を有していなかった大谷選手が渡米直後、助手席に落ち着いていた車がヒュンダイ・ソナタと、エントリー価格が約200万円という家庭的な車種で、日本でも話題になりましたよね。とにもかくにもレナード選手の愛車の”タホ”、今ではざっくり50万円以下の価値しかありませんが、彼にとてはプライスレスなのでしょう。奥様も大学時代からのお付き合いという堅実ぶりですから、FAでも保守的に決断するかも?
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2019年6月25日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。