他人は変えられないが、他人を変えるきっかけは与えられる

こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
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相手に期待をすることは、知らず知らずのうちに自分を冷たい鋼鉄の鎖で縛り付ける行為と同義です。なぜなら、他人に期待をするということは自分で成すことを放棄し、相手がやるまで受け身で待つことになるからです。それに気づいてからは、私は他人には期待をしないようになりました。

もちろん、ビジネスの契約で対価を支払う関係である場合は、契約が履行されることを期待し、それがないがしろにされてしまえば相手に是正を求めるということはします。今している話は、ビジネス上の取引以上の「道徳」とか「心情」といったものへの期待はしない、ということなのです。

acworks/写真AC(編集部)

他人に期待はしない、というのは「他人は変えられない」という真理に立脚するものです。今回のテーマは以前に書いた記事と似通った部分があるかもしれません。

お決まりのルールとして、Twitterでもつぶやいてみます。

他人と社会は変えられない

まず、人に過剰な期待をしてはいけない理由は、他人と社会は変えられないという普遍の真理があるからです。人の心は自分の思い通りにすることはできません。私はこのことを雑誌やネットのメディアで情報発信をするようになって一層強く実感しました。

記事を書くと多くの人の目に自分の顔写真や名前が触れる事になります。結果、ファンとアンチが生まれます。こちらが望む、望まずに関わらず自分を好きになる人と、嫌いになる人が自動的に生まれてしまうのです。そして一度、自分を好きだと言ってくれた人の心も移ろうことを何度も経験しました。飽きられたり、「最初は好きだったけど、変遷した!」と誤解して失望されてしまったりして離れていくのです。

その逆に、最初は嫌いだとアンチコメントを送ってくる人が、「最近、よく読ませてもらっています」と好意的なメッセージをくれるようになったこともあります。どれだけ嫌われないようにしても、嫌う人をゼロにすることはできません。

逆に、どう思われても気にせずに振る舞っていると、ファンも生まれます。これは自分ではコントロールしようがありませんから、「好かれよう」「嫌われないようにしよう」と考えるだけムダなのです。最近は相手が感じることを考慮するのに疲れてしまい、ズバズバと好き勝手主張するようにしています。

社会は人の集まりが生み出した概念です。つまり、社会も他人と同義であるために自分ではどうしようもありません。「不景気が嫌だ」とだだをこねても、多くの人が消費を抑えれば不景気になってしまうのです。

他人と社会は変えられません。それを心底理解した時、他人に過剰な期待を寄せる思考は誤りであることに気づくでしょう。

憧れの人がいても主役は自分

どこまでいっても、自分の人生の主人公は自分以外にありえません。私はとても惚れやすく、よく人を好きになってしまいます。特に才能のある人、感受性が豊かな人、知性の感じられる人にはコロリと堕ちてしまい、相手がおじさんであっても、まるで夏目漱石のこころの主人公のように、「あの人なら、こんな時どのように考えるだろうか?どういった答えを出すだろうか?」と相手になったつもりで、あれこれ考えてしまいます。

ですが、どんなに憧れて好意を持った相手がいようとも、自分の人生の主役にはなりえません。自分の人生の主役はあくまで自分自身です。周囲を取り巻く、他人や社会は利害や価値観が一致した人とだけ、楽しく満足のいく時間を過ごせば良いと思っています。

他人は変えられないが、変えるお手伝いはできる

他人や社会は変えられませんが、それでも自分の思考や行動、ノウハウを提供することでその人の変化の一助を担うことは出来ると思っています。私が英語ブログで英語学習の情報発信をして、学習コンテンツを提供しているのはそれを願ってのことです。「勉強しなさい!勉強しないとダメですよ!」などと相手に学習を無理強いして、コントロールすることはできませんが、それでも相手に良い変化が起これば良いなと願望を持って、誠意を持って精一杯出来ることを提供しているつもりです。

いつか、自分の提供する英語学習コンテンツで英語力を身に着け、人生を変えることができたなら、私にとってはお金以上の価値を受け取ることになります。そうしたら私は次の英語学習に困っている人に人生の変化の一助になるために、死力を尽くすということを繰り返していきたいと思っています。

他人は変えられません。しかし、他人が変わろうとするのをお手伝いして、変化へと導く一助になることはできます。他人を変えることは期待できなくても、他人が変わる手助けが出来ることには期待して良いと思いますし、それこそがビジネスであると考えています。

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表

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