宮迫博之さん、田村亮さんが20日の記者会見で、吉本興業の岡本昭彦社長に「謝罪会見をしたら『全員クビにする』と言われた」などと衝撃的な“告発”をしてから一夜明けても衝撃が広がり続けている。翌朝の新聞各紙も社会面で大きく掲載。フジテレビは、21日放送予定だった松本人志さんの「ワイドナショー」の収録分を放送せず、急きょ生放送に切り替えてこの問題を取り上げた。
その中でSNS上でトレースされ、急に炎上する気配をみせているのが、吉本が4月21日に発表した教育事業への進出のニュースだ。この事業は「Laugh & Peace_Mother(ラフ・アンド・ピース・マザー)」。「学びと遊び」をコンセプトにNTTグループとタッグを組み、子どもたちが動画コンテンツやアプリ制作等を通じ、発想力やロジカルシンキングを養うという。
しかし、今回の告発で吉本の体質にコンプライアンス上の疑義が生じたことで、教育事業を担う資格があるのか疑問や非難も集まりつつあるが、この事業が日本以外の進出を見据え、政府のクールジャパン機構から最大で100億円を段階的に出資するということもクローズアップ。ネット上では、4月時点に発表会見を取り上げ、大崎洋会長が「吉本は教育の会社になる」と述べた内容を見出しにしたビジネスインサイダーなどの記事を元に炎上しつつある。
一般のネット民の「この吉本が国から100億もらって教育事業ってありえないだろ。」というツイートが3000を超えるRT(21日午前10時時点)で注目。
また、落語家の立川談慶さんは「おーい、大丈夫かー?言うことを聞かない子をクビにする教育が始まるでー。」とチクリ。
社会問題を取り上げるネットメディア「リディラバジャーナル」を運営する安部敏樹・リディラバ代表は、記者会見中の段階から「吉本興業の隠蔽体質がこうやって会見で明らかになっているわけだが、一方で吉本は教育やSDGsに関わりたい、というような方向で事業展開に動いているんだよな。その事業展開の意向は全然いいと思うんだけど、いくらなんでもその手前にコンプライアンスやガバナンスでしょ、これは。」と指摘した。
他にも一般の人たちからは
所属芸人の人権を完全無視するような会社が教育に本格進出しようとしているの、普通に考えて怖い。
きょう吉本興業を問題だと思った人は多いようだけど、吉本の教育事業をクールジャパン機構を通じて支援しようとしている政権を批判する機会が明日ございますね。
などといった意見が噴出していた。
一方、松本人志さんはフジテレビの緊急生放送で「このままだと吉本興業がなくなるような危機感」「宮迫や(田村)亮だけでの問題でない」「お笑いの会社なのに笑えない」などと吉本側のガバナンスに問題があるとの認識を示し、20日に吉本本社を訪れた際に「とにかく芸人ファーストの会社でいないと」「岡本社長に会見させないとダメ」などと求めたことを明らかにし、この問題が発覚した後、「吉本におれなくなる」と契約解消も持ちかけていたことも赤裸々に語った。
また、番組では問題の岡本昭彦社長もビデオ出演し、「(22日に)会見を開いてご説明させていただければと思います。この度は大変申し訳ございません」と述べた。