目に見える成果を挙げているのは、どの政党か
一人や二人では、何も変えられない。
そう信じておられる人が大半だろうし、実際にそう口に出している方がおられることも知っている。
しかし、本当にそうだろうか。
たった一人の気付きが世の中を動かすことがある。
18歳選挙権など夢のまた夢、と思われていた時代があったが、既に18歳選挙権は実現している。自民党の中での言い出しっぺは、私である。
実現してみれば何でもないことのようだが、しかし誰かが言わなければ何も変わらなかったはずである。
凶悪重大な犯罪について公訴時効を廃止すべきだ、という議論を取りまとめたのも、私が法務大臣政務官をしていた時である。
私が2009年の衆議院議員選挙で落選し、民主党に政権が移ってから凶悪重大事件についての公訴時効の廃止が決定された。当初は法務省の中でも意見が分かれていた難しい問題だったが、私が座長として取りまとめた公訴時効廃止等を求める意見書が功を奏したようである。
たった一人では何も出来ない、何も変わらない、などと諦めることはない。
最初は一人でも、訴える中身がまともならいずれは同調者が現れるものである。
たった一人でも、その気付きが世の中を変えることがある。
今回の参議院選挙で、既にそれを実現した人がいる。
毀誉褒貶相半ばしているのかも知れないが、この人が世間の常識を変えようとしていることは明らかである。参議院の議員会館の駐車場に障碍者専用の駐車スペースが既に確保されたようだ。
かなり大きなスペースが割り当てられている。
れんわ新選組から2名の当選者を出しただけで、既に参議院の議員会館が変わった。
たぶん参議院の議場も変わるはずである。重度の障碍者が国会議員になる、というだけでこういう目に見える変化が表れている。
これって、凄くない?
物理的な変化だけでなく、あちらこちらに様々な変化がみられるようになるはずだ。
山本太郎は、既に日本の政治の何かを変えた。
過去6年間の様々な行状の中には眉を顰めたくなるようなことがあったが、これでチャラ、帳消しである。
小異を捨て大同につく、が大きな塊を作るための王道なのだが、さて、枝野氏は出来るかな
まあ、それだけの器量はないだろうな、と思っている。
腹は一見太いように見えるが、見掛け倒しだろう。
岡田氏同様の原理主義者のようだから、大きな塊を作ることは出来ないだろうと読んでいる。
今後立憲民主党に風が吹くことはない。
立憲民主党の若手の中にはそれなりに伸びる可能性がある国会議員がいるのだが、労働組合出身の先輩議員が何人もいるだろうから、結局は頭を押さえつけられてお終い、ということになりかねない。
立憲民主党の若手と国民民主党の若手が手を結んで新しい流れを作ればいいのに、と思うが、結局は、出来ないだろう。小選挙区選挙では、候補者を一本化すればそれなりの成果が挙がることが確認されたはずだが、俺が俺が、人たちは、分かっちゃいても止められない、というところだろう。
お気の毒様、と言う外ない。
それが出来るかも知れないな、と思わせるのが、山本太郎である。
融通無碍で、何でもあり。
大法螺吹きで、無節操で、どうかしら、と思わせるところが多いが、妥協すべきところはさっさと妥協してしまう現実主義者の面がある。
これから何があるか分からないぞ。
あくまで私の直感である。
私の読みはよく外れるから、鵜呑みにはされない方がいい。
念のため。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年7月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。