夏真っ盛りで「プールにでも行きたいなぁ」と思う、そんな暑い日々が続いています。
さて実は全国の小中学校からプールが減っているって知っていますか。
平成27年度 文部科学省の体育スポーツ施設現況調査によると、20年前の平成8年度は2万111校あった小学校の屋外プールが、平成27年度には1万5163校、4分の1に相当する約5000校でプールがなくなっています。中学校も同様に7646校から5657校にと、やはり4分の1(約2000校)でなくなっています。今、全国で小中学校の統廃合が進んでいますから、それが理由でプールが減っているものもありますが、その要因を取り除いたとしても、小学校で約1,000校、中学校でもやはり約1,000校、プールの数が減っています。
例えば、千葉県佐倉市ではすでに2校で廃止、残り32校も全廃が決定しています。また栃木県足利市や静岡県掛川市なども耐用年数を超えるプールを順次廃止していく方針だそうです。
学校施設の維持管理は、行政にとってはかなり大きな課題になっています。
その要因の一つは施設の老朽化、もう一つは少子化という2つが課題です。特にプールは校舎や体育館に比べて基本的には夏季しか使わないという特性があります。さらに災害時などでも校舎や体育館は避難所になったりしますが、プールはそうした活用用途が低いという理由もあります。一方でシーズン中は水質管理など、シーズン外は安全確保の管理などで維持管理費が大きな負担です。
そこで全国の小中学校では、コナミスポーツやセントラルスポーツなどにプール授業を委託、またはプールのみを借り受けるなど新しい形が生まれています。スポーツクラブであればプールを常に管理していますし、また指導においても専門性を兼ね備えたインストラクターがいるメリットがあります。施設の維持管理面においても授業の中身という点においても悪いことではないと私は思います。ちなみに、小中学校がどんな授業をしなければいけないのかという方針が書かれている文科省の学習指導要領中では、「適切な施設がない」すなわち「プールがない」という場合については水遊びや水泳の実技は行わなくてよい決まりになっています。
ただ、島国である日本は海に囲まれており、山にも池や川、湖もありますのでレジャーだけでなく、いざという時の為にも技術や水泳の心得は必ず授業で取り上げなければいけない決まりです。
これ調査したわけではなく私の個人的な感覚ですが、日本は水泳について学校の授業で比較的取り組んでいる国だと思います。海外には泳げない人が沢山います。
大人になってからはプールや海に行っても、泳がずに本を読んだりビールを飲んだりして楽しみ、真剣に泳ぐことは少なくなりましたが、それでも泳げるようになってよかったと私は思います。小学校や中学時代は体育の授業が好きでしたし、数ある競技の中でも、水泳は達成感が味わえました。
水泳は目標設定があり、目標をクリアできるようになった喜び、私だけじゃなくて周りもみんなそうだったと思います。
ソフトボールとか、それからポートボールとかは楽しいけれども、達成感はなかったです。
あれ、ポートボールって知っていますか?
編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2019年8月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。