文在寅大統領と北朝鮮の関係から見えてくる事実!

中田 宏

先週8月22日、韓国が日本とのGSOMIA(軍事情報包括保護協定)を延長せず、破棄することを日本に通達しました。

韓国側が日本への対抗措置として、GSOMIAを破棄することを検討していましたが、日本の政界また防衛省、外務省などの大方は破棄しないだろうと考えていて、メディアもそう報じていましたが、私は過去のblog『日韓関係:問題なければちゃんとしますよ』で、「後先考えない人だからどうなるかわかんないよ」って言ったその通りになりました。

どうしてこうした判断になったのか、既に様々な論調が報じられています。
その一つに支持率があります。反日強硬路線というのはこれまでも支持率アップに繋がっています。
そしてここにきて、文在寅大統領の側近中の側近であり、次期法務相に任命される曹国(チョ・グク)ソウル大学教授(54歳)の娘を名門大学に不正入学させた疑いから国民の目をそらす為とも言われています。

そしてもう一つは、文在寅大統領のイデオロギーと言えるほどの対北融和姿勢です。文在寅大統領の支持層は「北朝鮮と仲良く」という革新派とも進歩派とも言われる人たちで、北朝鮮も喜んでいますし、今回の結果を中国やロシアも喜んでいるわけです。

韓国の今回の決定を受けて、アメリカのポンペオ国務長官は「強い懸念と失望」と発言しました。アメリカにとって韓国は同盟国であり、その同盟国に対して「失望」というのはかなり異例の発言です。アメリカの国務省というのは日本の外務省に相当しますが、日本の防衛省であるアメリカの国防総省は「日韓関係で他の領域で摩擦があったとしても、私たちの相互防衛と安全保障の連携の一体性は続かなければいけないと強く信じている」と力説。

今後も「可能な分野で日韓との2国間、3カ国の防衛協力を追求し続ける」との方針を示し、公式に強い懸念と失望を表明しています。他にも、アメリカの政府高官や政府筋も、「韓国に対して失意」「とんでもない」というような発言が相次ぎ、アメリカの韓国に対する不信感は相当強いものになっています。

これに対して北朝鮮は何と言っているのか、前回もお伝えしましたがこうです。

韓国に韓国の朴槿恵前政権と安倍晋三政権による「犯罪的共謀と結託の産物で、日本に軍国主義復活と朝鮮半島再侵略の足場を提供する売国協定、戦争協定である」。朴前政権による「売国行為は絶対に許されない」と発信しています。

いったい韓国がどちらを見て判断しているか、皆さんお分かりになったでしょう。

当然ですが、韓国国内でも「破棄すべきではない」という意見もありました。そして何よりも韓国軍は「破棄してはならない、困る」と意見を言っていました。それでもこういう結果になったのはなぜか。先ほども言ったように「親北朝鮮」だからです。それは文在寅大統領の思想でもあり、後先考えないわけです。アメリカとの中長期的な関係についても後先は考えていません。ましてや、北朝鮮と仲良くなった両国関係のその先には統一を考えていますが、そこから先の後先は考えてないわけです。

これは2017年4月4日のblog 『要注目:韓国、親北朝鮮になる?駐韓大使は帰任し、週末は米中で動く!?』で、最大野党「共に民主党」の予備選挙で文氏が大統領候補に決まった時に言っていた路線が今まさに現実化しています。

文在寅大統領の両親は北朝鮮に住んでいましたが、朝鮮戦争のときに韓国へ避難してきた両親のもと、韓国南東部の慶尚南道(キョンサンナムド)巨済(コジェ)で文在寅大統領は生まれました。彼の親戚は北朝鮮にまだ住んでいます。

当たり前ですが、私は差別や根拠のない噂を言っているわけではありません。これは事実を言っているだけです。

ですから、「文在寅大統領は北朝鮮の人である。」と考えれば、「なぜあんな決定をしたのだ?」と思わないでしょ。全てはその「思想」から紐解けるんです。


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2019年8月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。