バングラデシュで投資と社会貢献の接点を見つけた

急速に発展するバングラデシュのダッカですが、貧富の差はまだ大きく、安定した収入が得られない人や、劣悪な環境で生活している人もたくさんいます。

スタディーツアーの最終日に、ダッカ郊外のアシュリアにある日本人投資家が所有する工場に行ってみました。

数年前に、土地を購入し、建物を丸ごとアパレルメーカーや革製品の会社に賃貸しています。長期の賃貸契約を結び、定期的に家賃の上昇が期待できる、優良な投資対象です。

利益をあげるのを目的に投資として始めた事業ですが、単なる投資のリターンとは別に、結果的に社会貢献的な活動にもなっています。

本格稼働している革製品の会社は、一括借り上げした日系企業が経営しています。この工場だけで、700名の現地の人が働き、バングラデシュの雇用と経済成長に貢献しています。

作業現場を見せてもらいましたが、現場は日系らしく清潔で、福利厚生も充実しているようでした。工場で働く若者たちの、明るい笑顔がとても印象的でした。

工場見学の後には、シェルターハウスにも訪問しました(写真)。家族のいない40名以上の子供を預かり、教育や食事のサポートをする施設です。

こちらは、バングラデシュ投資のパートナーであるカマルさんが、何人かの仲間と一緒に、ボランティアで運営しています。

シェルターハウスの子供たちは、決して恵まれた環境にいるとは言えません。でも、人懐っこく、日本から出かけた我々個人投資家をすぐにつかまえて、一緒に遊び始めました。

運営コストは、カマルさんたちが自腹で注ぎ込んでいます。バングラデシュの子供たちの成長を懸命にサポートしています。

例えば、バングラデシュの投資によって得られたリターンを、シェルターハウスの支援を通じ社会に還元していく。そんな試みがもっと広がれば、「投資=悪いこと」という資産運用に対するネガティブな見方をする人も減ってくると思います。

バングラデシュの若者や子供たちの明るい笑顔を見ながら、自分は投資を通じて何ができるのか。改めて自問する貴重な機会になりました。

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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年9月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。