ホテルオークラの宿泊料金を決めるのは「一休ドットコム」

内藤 忍

ホテルオークラの新しい宿泊施設「The Okura Tokyo」が完成しました(写真)。今までのホテルオークラとは、別の料金体系で運営するそうです。

平均宿泊単価は70,000円を目指し、団体客をとらず富裕層をターゲットにするそうですが、客単価はホテルが決めるものではありません。

マーケットが決定するのです。

ホテルのマーケットは、宿泊予約サイトを見れば、すぐにわかります。国内の高級ホテルの宿泊で最も参考になるのは「一休ドットコム」です。

東京のホテルの検索を「価格の高い順」と設定しで、比較してみると、どのホテルが最も高級(高額)なのかわかります。

客室面積も提示されていますから、平米単価で計算すれば、さらにマーケット価格を正確に比較することができるのです。

東京では、パークハイアット、アマン、リッツ・カールトンといった外資系のホテルが、高いブランド力で圧倒しています。

ホテルオークラは帝国ホテル、ホテルニューオータニとともに「御三家」と呼ばれた時代もありましたが、今やあまり個性のないブランドになってしまっています。

どのようなサービスで差別化するのかはこれからですが、その成果は宿泊サイトの価格を調べてみればわかります。

ホテルがいくら強気の価格設定をしても、宿泊者がいなければ、ネット上で価格を下げて宿泊客を集めるしかありません。高価格でも喜んで泊まってもらえるホテルにするにはどうしたら良いのか。私は、ベッド、お風呂、そして照明を含めた内装デザインが重要だと思っています。

日系のホテルには、そのノウハウが欠けている高級ホテルが残念ながら多いのです。

■ 毎週金曜日夕方に配信している無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」。メールアドレスとお名前を登録するだけで、お金の不安を解消するための具体的な方法をご紹介します。

■ 「初めての人のための99%成功する不動産投資」、シリーズ累計19万部となった「初めての人のための資産運用ガイド」など、今までに出版された書籍の一覧はこちらから。

※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年9月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。