私は、最近わかったのですがどうやらADHD(注意欠如多動性障害)らしく、依存症界ではご高名な、松本俊彦先生や常岡俊昭先生、そして先日はさいがた医療センターの佐久間寛之先生にも、「田中さんはADHDだと思うよ~」とお墨付きを頂き、自分の謎に満ちた半生のからくりが、ようやくわかったような気持ちになっております!
しかしこのADHD気質というのは、実にトラブルに満ち満ちていて、本当に昨日ほど焦ったことはありませんでした!
ちなみにADHDとは何ぞやという方はこちらをご覧下さい。
ここには、
7歳までに、多動−衝動性、あるいは不注意、またはその両方の症状が現れ、そのタイプ別の症状の程度によって、多動‐衝動性優勢型、不注意優勢型、混合型に分類されます。
小学生を例にとると、多動‐衝動性の症状には、座っていても手足をもじもじする、席を離れる、おとなしく遊ぶことが難しい、じっとしていられずいつも活動する、しゃべりすぎる、順番を待つのが難しい、他人の会話やゲームに割り込む、などがあります。
不注意の症状には、学校の勉強でうっかりミスが多い、課題や遊びなどの活動に集中し続けることができない、話しかけられていても聞いていないように見える、やるべきことを最後までやりとげない、課題や作業の段取りが下手、整理整頓が苦手、宿題のように集中力が必要なことを避ける、忘れ物や紛失が多い、気が散りやすい、などがあります。
多動症状は、一般的には成長とともに軽くなる場合が多いですが、不注意や衝動性の症状は半数が青年期まで、さらにその半数は成人期まで続くと報告されています。また、思春期以降になってうつ症状や不安症状を合併する人もいます。
とありますが、子供の頃ってどうだったのか?自分のことだから分からないですけど、半分ぐらいは該当しているような…。いやむしろ私の場合、大人になるにつれてひどくなっている気がします。
とにかく昨日です!昨日!何があったかをお話しすると、まさにADHD(?)が災いしたんですよね。上記に書かれていることを引用しながらお話しします。
①課題や作業の段取りが苦手
実は、私9月30日に韓国のギャンブル依存症家族会でお話しして欲しいというオファーが来ていて、29日から韓国入りして、ついでに韓国の依存症対策を視察してくるんですね。
で、その日は大分アディクションセミナーで講演という予定になっていて、大分から福岡に異動し、福岡から仁川に飛ぶという強行軍なんです。こういうスケジュールを平気で組んじゃうのもまさにADHD(?)のなせるわざ。前後の移動時間や当日のスケジュールを鑑みる能力がないんです。
昨日たまたま大分の仲間の方が、当日の交通の段取りについてご連絡下さり、なんも考えていなかった私ですが「そうだ!パスポート持っていかなきゃ!」と気がつき、「忘れそうだから今のうちにBAGに入れていこう」と、珍しく準備しよう!と思ったんですよ。
そして、家族のパスポートがまとまっていたので「どれが私のかなぁ~」とパラパラとめくって、
自分のを見つけたと同時に???と思ったんです。
「有効期限 22 JUN 2019」
えっと…JUNって何月?ねぇ何月?確か6月よね…
ぎゃ~~~~~~~パスポート切れてる~~~~~~ってことに本日になって気がついたんです。
だって今日はもう9月18日ですよ!普通海外行く時パスポートのことまず最初に考えますよね?でも私は無頓着。
で、慌ててパスポート発行のサイトを見た!
するときょう申請すれば、受け取りは土日を除いて6日間。ってことは9月26日にはギリ受け取れる!
9月26日に私は、東京にいるのか?「いる!」大丈夫だぁ~!ってことで、今日を逃したらスケジュール的に完全にヤバかったんです。そして私は慌ててパスポートセンターに行ったんですね。
②うっかりミスが多い
私は、こういうミスやピンチがしょっちゅう襲ってくるので、逆に、ピンチを脱する術にも長けています。
だからパスポートセンターに行く前に、持っていくものを調べました。そしてどこのセンターに行くか?有楽町、池袋、新宿いずこも我が家からは似たり寄ったりの近さ。
でも直感で「私のことだから、何か落ち度があった時にやっぱり地元新宿に行くべきだろう」と思ったんですね。
そう!そしてこの直感はあたった!
何度も調べたんですよ。今はパスポート簡単に取得できることも知ってました。「落ち着け!」と言い聞かせ、手引きをネットで何度も読んだ。
でも、本当にこういうマニュアルとか参考書の類、固い文章が何故かきちんと読めないんです。
ざっと意味をつかんじゃうんですよね。まさに「不注意=注意欠如」そのもの。そして失敗する。
はい…しました。
「パスポートの期限が切れてる人は戸籍が必要」とあるのに、「特段の事由がなければ戸籍も住民票もいらない」というところだけが読めちゃうんですよね。で、戸籍謄本という大物を忘れるんです。
でも、新宿センターを選んで良かった!なんせ私は新宿区民。
現在時刻は午後4時30分。ここから一番近い角筈出張所にタクシーでダッシュすればギリ間にあう!
ということで、出張所の窓口時間の〆切午後5時までに滑り込んだんですね。
③忘れ物が多い
慌ててパスポートセンターに戻り、なんとか書類を提出して無事手続き完了!…と思いきや、今度は「ない!スマホがない!」ということに気がついたんです。
荷物がぐっちゃぐちゃに入ったBAGをひっかきまわし、いっくら探してもない!
もう、顔面真っ青です。そして出張所やタクシーに電話をかけまくる…でも、どこにもない!
が~ん…どうしよう…夫に「iPhoneを探す」で見つけて貰うしかない…
と、とぼとぼと今度は自分の車に戻ったら、なんとそこに「おかえり~」って感じでiPhoneが鎮座してました。
本当に時間とお金を常に無駄に使い、何よりもハラハラドキドキし、人一倍疲れることが多い…これがADHD(?)の私の日常です。
ちなみに私は、こんなADHD(?)の気質が決して嫌いじゃないです。
お陰さまでめちゃくちゃ疲れるけど、面白くて刺激的で笑っちゃう毎日を送れていると思ってます。
田中 紀子
公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表
国立精神・神経医療センター 薬物依存研究部 研究生
競艇・カジノにはまったギャンブル依存症当事者であり、祖父、父、夫がギャンブル依存症という三代目ギャン妻(ギャンブラーの妻)です。 著書:「三代目ギャン妻の物語」(高文研)「ギャンブル依存症」(角川新書)「ギャンブル依存症問題を考える会」公式サイト