教員いじめ:東須磨小前校長・現校長は刑事告発の義務がある

上田 令子

神戸市立東須磨小学校の教員間のイジメの真相が日に日に明らかになっています。教育現場であってはならない凄惨な暴力行為に、呆れるを通り越して強い憤りを感じている方も多いと思います。
(※動画はサンテレビの公式YouTubeより=編集部)

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「まさか教員が!?」と多くの方は思ったかもしれませんし、多くの報道や専門家もこの点を強調して取り上げてました。しかしながら、かねてより、教員がイジメをすることに関する指摘をしてきたお姐としては、この事件関にしては許しがたい!と感じてはおますが「さもありなん」と思う自分もおりました。

江戸川区議時代から指摘し続けること10年以上…。教育版「白い巨塔」との死闘の過去blogは以下です。

真犯人は誰なのか

当該教員の蛮行は、驚くべきことに騒がせることとなった激辛カレー「虐待」動画のみならず、平手打ち、蹴る、首を絞めて呼吸困難にさせる、関節技をかける、熱湯の入ったヤカンを顔につける、コピー用紙の芯であざができるほどお尻を叩く等など、50項目にもわたり(詳細:飲酒強要し平手打ち プロレス技で首絞め 髪の毛に接着剤)、被害教員は去る10月11日に被害届を提出、受理されています。

加害教員らのしたことは、一般人より高い倫理性がもとめられます教員(公務員)としても、一人の人間としても断じて許されるべきことではないと考えますが、たまたま暴力傾向のある人間が集まって発生した職場のトラブルとして矮小化片づけてはいけないのです。事件発覚後、センセーショナルに報道される内容を見て私が違和感を持ったのはこの点でした。

本質的な「悪の根源」は個人のみならず、教育現場、教育委員会という組織に宿っているのではないか。

あれだけの、イジメがありながら「気づかなかった」では済まされません。
なぜなら、子どものイジメを見抜いて防止するプロの教職員集団の組織なのですから。

「イジメっこ」を諫めることなく、「イジメられっこ」の叫びに目を背け看過し続け、見て見ぬふりをしてきた、学校現場と被害教員を救えなかった神戸市教育委員会が大問題だと、長年「教育現場からあらゆる暴力(子ども間、教員から子どもへのイジメ)をなくせ」と諸悪の根源を指摘し続けてきたお姐は断言します。

刑事訴訟法239条第2項に基づき学校長は告発すべき

公務員は刑事訴訟法により、犯罪行為を見かけたら警察または検察に告発する義務があります。

刑事訴訟法239条第2項
官吏又は公吏(←お姐注・すべての公務員のこと)は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。

つまり、肉体的精神的苦痛を伴う尋常ではない暴力行為が教員間で発生していたことを知った瞬間に校長ならびにすべての職場の公務員は告発する法的義務があったのです。

サンテレビYouTubeより:編集部引用

この法的義務を、校長と周りの教職員は見て見ぬふりをして、放置していたと言わざるを得ない状況であったことを、この事件を知り胸を痛め、憤りを持っている日本中の子どもも、大人も、是非知ってい頂きたいと思います。

被害教員は、報復を畏れず、勇気をもって被害届けを出しました。

であればこそ、東須磨小学校の現校長はもちろんのこと、すでに暴力行為が発生し、相談も受けていた前校長も躊躇することなく、刑事告発をすべきであったし、今からでもやらねばなりませんし、いわんや、現校長今すぐに告発すべきです。

公務員が法律上の義務を実行しなければ、当然懲戒処分の対象にならなければ、国民の公務員及び神戸市教育委員会、日本の全ての公教育現場と教育委員会への信頼は失墜してしまいます。

お姐総括!

大津いじめ自殺事件を受けて制定されたいじめ防止対策推進法が施行されて6年が経ちます。

▲弘文社刊「こども六法」より抜粋

第22条では教員たちによるチームの設置が義務付けられているのに、チームで後輩教員をイジメていたとは、笑止千万!決してウヤムヤにしてはなりません。

なぜなら、

東須磨小学校の子ども達は勿論、日本全国の子ども達が静かに見守っているからです。

先生たちは、おとなたちは、正義をつらぬいてくれるのか。

イジメ徹底的に許さないと動いてくれるのか…

被害者教員の被害届は受理され捜査が始まっていいます。不起訴のようなあいまいなことにならず刑事事件として立件され、裁判で真実が明らかになり、厳重な処罰が加害教員に課されるべきです。

無論、それとは別に、現校長・前校長と神戸市教育委員会は法的義務を果たすべく刑事告発をすべきなのです。

今のところ静観されている教職員組合におかれましては、ゆめゆめ「不当懲戒!!」と加害教員を守ることなく、

「子どもと教育の、より良い今と未来をめざします」とする日教組こと日本教職員組合には、ぜひより良い未来のため教員のイジメ体質に自浄作用を発揮していただきたい。

「憲法を守り、学校と教育に生かそう」をモットーとされる全教こと全日本教職員組合は、その高い法規範意識に基づかれ、あらゆる暴力を、学校現場から根絶するよう、刑事訴訟法に基づく刑事告発義務を果たすよう全教員に人権意識を喚起し促していただく教職員組合活動をお願いしたい。

追伸:神戸市議会も頑張ってください!

上田 令子   東京都議会議員(江戸川区選出)、地域政党「自由を守る会」代表
東京都議会議員(江戸川区選出) 白百合女子大学を卒業後、ナショナルライフ保険(現ING生命)入社後、以降数社を経て、起業も。2007年統一地方選挙にて江戸川区議会議員初当選(44名中6位)。2期目江戸川区議会史上最高記録、2011年統一地方選挙東京都の候補全員の中で最多得票の1万2千票のトップ当選。2013年東京都議会議員選挙初当選。2014年11月地域政党「自由を守る会」を設立し、代表に就任。2015年3月地域政党サミット(全国地域政党連絡協議会)を設立し、副代表に就任。公式サイト