今回で最後にしたい即位恩赦制度

十分な国民的議論がないのにいきなり中止するわけにはいかなかったのだろうが、即位恩赦制度は今回で最後にされては如何か。

これ、天皇の政治利用の一種じゃないですかね。

官邸サイトより:編集部

昨日は、即位礼正殿の儀が行われることから、今年に限っての国民の祝日とされた。

何もそこまでする必要はないんじゃないかな、と私自身は思っているが、諸外国から多くの賓客を招いて諸行事が行われることから、警備の都合上一斉に休日にしてしまうことが簡便だということであえて国民の祝日にしたのだろう。

まあ、大方の国民が納得されているのであればそれもいいか、と思うが、こういうことは余り重要な先例にはして欲しくない。
どれだけの議論がされたのかな、と疑問になるが、私の記憶には何も残っていない。

象徴天皇制の下での天皇即位をどのように見るか、ということは結構難しそうなテーマであるが、官邸筋はどうやら国会で紛糾したり、国民を巻き込んでの激しい議論にならないように、実に慎重に事を運んで来られたようだ。

見事なものだ、ととりあえずは申し上げておこう。

しかし、即位恩赦はこれで終わりにされたらいい。

一種の司法権の侵害、国民主権の否定ないし制限になりかねない要素がそこにありそうな気がしている。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年10月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。