森ゆうこ参議院議員(国民民主党)の質問通告問題をめぐり、保守系論客やネット上の自民党支持者の批判の矛先が、左派野党だけでなく自民党の森山裕国会対策委員長に向けられ始めた。
国民民主党の原口一博、立憲民主党の安住淳両国対委員長が18日、事実の解明や再発防止などを申し入れた際、応対した森山氏は
事前に質問通告が漏れて、それが質問の前に批判にさらされるようなことがあっては、国会議員の質問権の問題を考える時に遺憾なことでありますので、そういうことがないようにということはお互いに合意できる(出典:ANNニュース)
などと野党側に同調し、正当化する材料を与えている。
これにジャーナリストの門田隆将氏は24日のツイッターで、原英史氏の署名を取り上げた産経新聞の記事を引用しつつ、「元凶は野党やり放題を許す自民・森山国対にある。安倍首相はまず森山氏更迭を」と述べ、本件の“本ボシ”が森山氏にあるとの見方を示した。
門田氏のコメントのリツイート数は20時間ほどで2500を超える反響。門田氏のフォロワーは、安倍政権の支持者が多数と見られるが、
いつのまにか逆ギレ漏洩問題に進路変更した議論になってますね。 はぐらかされた森山国対委員長の罪は大きい。
暴れる野党を説得するのではなく、筋を曲げて丸く収める手法を繰り返し、議会の秩序や正義が保てなくなっている。野党に引きづられ、議会が劣化していっている
真の原因は森山国対と自民だ。時代遅れだし最近奢りが見え過ぎる。今回は自民にブーメラン返ってくるぞ。
自民党の責任も大きいと思います。いろいろある法案や予算に反対されないで通す為に野党(一部除く)のバカバカしいパフォーマンス等をプロレスのように許す姿勢は国民をばかにしています。
などと、自民党国対の対応に厳しいコメントが続出した。
門田氏に先立ち、アゴラの池田信夫も関連ニュースを引用しながら「自民党の国対も腐っている。若手ががんばって、犯人探しを阻止するしかない」「こういうバカな野党が国会審議を止めて、それを与党国対がなだめるという茶番劇が、自民党の役所に対する政治力の源泉になっている。その意味では自民党もグルだ」などと手厳しく批判していた。
森山氏が野党に同調する背景には、これも今回の元凶として注目される「日程闘争」がある。折しも、菅原経産相の公選法違反疑惑が噴出し、立憲と国民の共同会派は24日、この件でも森山氏に対して、菅原氏から納得できる回答がない限り、来週以降国会は正常化することはない来週以降国会は正常化することはないと警告した。
経産相疑惑報道 事実なら「任にあらず」共同会派国対委員長(国民民主党HP ニュース)
これまでの国会の流れからすると、審議拒否などで国会を止めることを示唆したともいえ、日米防衛協定の承認や、そのさきの憲法改正論議に前進することを目指している自民党サイドが焦りを募らせる材料にもなっている。
いわば野党の脅しと安倍政権支持者と突き上げとの「板挟み」になった森山国対委員長だが、このまま左派野党のやりたい放題を黙認するのか。仮に野党側の要求を呑み、森氏の質問通告遅れをツイッターで告発した官僚らの特定をするようなことになれば、霞が関の現場職員たちの人心も自民党から離れかねない。政権与党としての矜恃が問われている。