入試改革の根拠は「エピソード」?「エビデンス」ベースで教育政策を進める重要性

音喜多 駿

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

昨日も来週の質疑に向けてレクチャーが満載だったのですが、夕方からは党の文教部会がありました。

先般、英語の入試改革が延期されたところですが、国語・数学に記述式を導入する入試改革はスケジュール通りに進めるとされています。

機会平等が図られていなかった英語入試改革については延期やむなしとしたところですが、入試改革全般について党のスタンスがまた確定していないので、その取りまとめに向けた勉強会の一つです。

私は一部野党のように「民間事業者を使う=すべてがダメ!」とは思いません

民営化されて良くなった分野は沢山ありますし、教育についても民間事業者の能力は「使い方次第」だと考えています。

しかしながら、現行の国語・数学への記述式導入では、どうにもそのメリットを享受するのは困難であると感じざるをえません。

すでに多くの欠点を有識者が指摘している通り、例えば莫大な数の採点が可能な「簡易な記述式(国語なら120文字以内)」で、改革が目指す思考力が身につくとはなかなか思えませんし、そうなると明らかにデメリット・リスクの方が大きくなってきます。

何より、この入試改革が全体として「エビデンスに基づいていない」というのが、そもそもの間違いの始まりではないでしょうか。

2012年から審議会で議論が続けられてきたとはいえ、それは著名な先生方が「経験に基づいて」方針を決めてきたもの。

統計など客観的な調査に基づいたエビデンスは「ない」と、昨日の部会でも文科省の担当者は明言していました。

日本の教育政策ではこのように、明確な根拠がなく権威者の「経験・エピソード」に根ざした方針がとられていることは、かねてから指摘されてきた問題点です。

教育は効果検証をするのに長い時間を要することから、エビデンスベースで進めることが困難な政策分野ではありますが、文科省自身もその課題は認識しており、2018年には下記のような調査も行なわれています。

平成29年度文部科学省委託調査「教育改革の総合的推進に関する調査研究」
エビデンスに基づく教育政策の在り方に関する調査研究 報告書

英語の入試改革が頓挫し、ここまで関係者間の議論も混迷している以上、記述式導入のメリットについても「エビデンス」をもう一度精査し、論理的な根拠を明示しなければ国策として推し進めるのは難しいのではないでしょうか。

大学入試についてはどのようにエビデンスを示していくことができるのか、引き続き私も調査を続け、提案をしたいと思います。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会、地域政党あたらしい党代表)のブログ2019年11月12日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。