昨日11月20日で、安倍晋三内閣総理大臣の在任日数が2,887日となって、歴代最長記録となりました。
ここは素直に「おめでとうございます」
これまでの総理大臣の在任最長記録は、戦前の桂太郎の2,886日でした。昨日時点での在任日数はこんな感じです。
3位は佐藤栄作、4位伊藤博文、5位吉田茂と続きます。さらに安倍総理から伊藤伊藤博文までなんと、長州藩(山口県)出身です。山口県出身の政治家は手腕に長けているということでしょうか。
さて、戦前の桂太郎氏とは当然会ったことありません。歴史上の人物です。桂太郎氏は1884年1月4日生まれで、1913年10月10日(65歳没)でこの世を去っています。第一次内閣は1901年6月2日 – 1906年1月7日、第二次内閣は1908年7月14日 – 1911年8月30日、そして第三次内閣は1912年12月21日 – 1913年2月20日ですから、「桂太郎のことよく覚えてるわ」なんて方は多分いらっしゃらないんじゃないでしょう。物心着いてから桂太郎を存じて生きていらっしゃる方って・・・・106歳以上ですもんね。
尚考えれば安倍晋三という名前もこれ歴史上の人物になるんでしょう。数十年先や100年以上先に「安倍晋三という最長内閣」と振り返られるということになるわけで、私たちは今その瞬間を目の当たりにしています
さて長ければいいってもんじゃありませんが国際的には安定していることはいいことです。現在の安倍政権は2012年12月からですから、これは国際的に見ると、明らかに長く続いています。例えばG7の国々では安倍政権より早くから続いているのは、2005年11月からのドイツのメルケル首相のみです。
G7の首脳在任期間
ドイツ メルケル首相 2005年11月22日〜
カナダ トルドー首相 2015年11月4日〜
アメリカ トランプ大統領 2017年1月20日〜
フランス マクロン大統領 2017年5月14日〜
イタリア コンテ首相 2018年6月1日〜
イギリス ジョンソン首相 2019年7月24日〜
ドイツ以外の5ヶ国首脳は全て安倍政権の誕生以降に誕生しているトップ政権になります。実は国際社会というのはシニオリティ、すなわち(在任日数による)年功序列によって発言力が違います。ただでさえ、特に現在の国際情勢はアメリカのトランプ大統領をはじめとして癖のある厄介な人たちを相手にしなければなりません。そして中チャンで何度か触れてきましたけれども、まさに今我々は世界は大転換期に来ています。
ですから、米中貿易戦争だけではない覇権争いでもあり、EUからのイギリスの離脱だけではないEU問題、アジア情勢、中東調整など世界中で足の引っ張り合いをしている状態です。その中で、「安倍総理が」というような個人崇拝的なことは言いませんが、日本の総理大臣が長く安定しているのは実は国益にかなった、いいことです。
EUからの離脱を抱えているイギリスでは安倍政権の間にキャメロン、メイそして現在のジョンソン首相と3人変わっています。イタリアに至ってはすでに5人です。かつての日本みたいですよね。以前、日本は総理大臣がコロコロ変わるから、「また最初の挨拶から始めなければいけない」とか、「次会うときは別の人に変わってるかわかんないしな」と他の首相から見くびられていたんです。
コロコロ変わる国のトップと交渉しても、国内に戻って果たして国内をまとめられるのか、条約を結べば国会で批准しなければいけないわけですしね。
そうは言っても普通、国と国との約束を守ります。しかし、韓国みたいな国もありますからね・・・・。
編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2019年11月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。