こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
昨日は10時から参議院本会議があり、人事案などが採決される予定でしたが、理事会すら始まらず沈黙のときが流れました…。
衆議院に至っては、一部野党が欠席されたまま委員会が進められたそうです。
原因はこちら。
野党、29日から審議拒否へ 桜を見る会巡る政府対応に不満 与党は審議継続の構え(毎日新聞)
「桜を見る会」の疑惑について、「文書が残っていないのでわからない」と逃げを打つ政府の態度が不誠実であり、審議には応じないとのことです。
■
はじめにはっきり言っておきますが、この政府の対応も、かばう与党も論外です。
公文書を「捨てた」で済むはずがありませんし、国民はもっと怒って内閣の支持率もガクンと下がれば良いと思います。
しかし!それに対抗する野党が「審議拒否」をするというのは、果たしてどうなのかという話ですよ。
言うまでもなく国会では、桜を見る会以外にも日米貿易協定を始めとして重要な案件が目白押しです。
追及は追及として続けるとしても、その他の審議は粛々と行うのがあるべき姿というものでしょう。
審議拒否なんて続けていれば「また野党が冬休みに突入か」という批判が巻き起こり、無党派層はシラけ、野党の支持率が上がるはずもありません。
こんなことは永田町にきたばかりの1年生議員でもわかることであり、たぶん多くの野党議員の方々も本音では理解していると思います。
ではなぜ「審議拒否」が乱発されるかと言えば、それに拍手喝采する一部の支持層がいるからです。
そしてその「上顧客」である一部の支持層さえがっちりキープしていれば、とりあえず一定数の議席は確保できるので、政権交代などする気はない「ビジネス※野党」はそれでおおむね満足というわけです。
※ビジネス○○
本来はそうではないのに、自らの利害のためにそう見せかけること。この場合、本気で政権交代する気などないのに闘っているフリをする野党のことを揶揄して表現
参考過去記事:
ビジネス野党の体たらく。森ゆうこ議員の質疑通告も、やっぱり夜22時だったことが正式に確定
■
で、与党(自民党)もそれがわかっているから、審議拒否を批判しながら小出しで譲歩をし、ビジネス野党のメンツを立てつつ茶番に付き合っています。
今回も上記のようにわけのわからん対応で納得し、約5時間ほど審議が止まった後にしれっと参議院本会議が開かれました。
その間、待ちぼうけをくらった議員&官僚の生産性の低さと言ったら……。
結局、こうした状態を改善する気がなく、実は都合よく審議拒否を肯定している自民党も共犯であり、国会改革や憲法改正を本気で進める気などカケラもないのです。
■
もちろん、このような国会で良いはずがありません。
特に香港情勢を始め、北朝鮮から頻繁に飛翔体が飛んでくるなど、一刻を争う外交テーマも目白押しです。
アメリカの香港人権法案を機に、日本も国会決議を出すとすればあと閉会までの10日しかないのです。貴重な審議日程を止めている場合でしょうか?
与野党ともにこの体たらくを、突き上げていくことこそ第三極の務めです。
最終日まで諦めることなく、世論を背景にビジネス野党の不作為と、それに付き合う茶番の与党に立ち向かっていきます。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会、地域政党あたらしい党代表)のブログ2019年11月29日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。