参議院の議院運営委員会の理事会は6日、森ゆうこ参議院議員に対する懲罰請願について話し合われた。政界関係者の情報や維新の足立康史衆議院議員のツイッターによれば、この席で各党の態度が明らかになった。
請願に賛成は維新のみ。立民、国民、社民、共産の野党4党は「議員の身分に関わる」として反対を表明。与党側も、自民・公明が「引き続き検討」として旗幟を鮮明にしなかったといい、事実上、請願を黙殺した形だ。
請願の採択については法案のように多数決ではなく、「慣例」により全会一致でなければ採択されない。形式上、結論は持ち越されたが、9日の会期末での時間切れにより審査未了になる可能性が高い。
当事者の国会議員に関わる問題についてもほかの案件の請願と同じルールが適用されてしまえば、全会一致による採択は実質的に不可能といえる。
足立氏はツイッターで「国会での人権侵害に対処できる新たな仕組みづくりが必要です!」と指摘。
森氏に住所漏洩の被害を受け、請願を申し立てた原英史氏はツイッターで「会期末まで、まだ時間はあります。国会議員の方々が声をあげ、適切な解決に導いていただけるよう、国会の外でできる手立てを尽くしたいと思います。 6万7千人の方々のご賛同をいただいて、簡単にあきらめるわけにはいきません。」と最後まで戦う姿勢を示していた。
森氏の懲罰を求める請願は2日に、維新の浅田均政調会長を紹介議員として提出。これまで森氏の問題に距離を置いていた自民党内でも、塩崎恭久元厚労相(現・党行革推進本部長)が4日のブログで請願支持を閣僚経験者として初めて表明し、政権与党側の対応が注目されていた。
【訂正】請願提出日は2日でした。