落第点をつけるつもりはないが、どうやっても高い点数をつけることは出来ない。
本当は、ご本人も虚しいと思っておられるのではなかろうか。
自分の在任中に憲法改正を実現する、と勢い込んでおられるが、辣腕で鳴らした中曽根元総理でもなし得なかった大事業が今の安倍総理の力で実現するとはとても思えない。
一見数は足りているように見えるだろうが、あちらこちらにある反対意見を押し切って強行採決に踏み切ることが出来るような状況はどこにもない。
今の安倍政権の政権基盤は、決して盤石ではない。
公明党の内部にある根強い反対意見や消極意見を無視するような素振りでも示せば、自公連立政権はあっという間に崩壊する、と思っていた方がいい。
公明党の支持層が自民党の候補者に見切りを付けるようなことになったら、小選挙区制選挙の下では何が起きるか分からない。
公明党の支持者の皆さんは、結構世論に敏感であり、組織の締め付けがなければ世論と同じ動きをする可能性が高い。
今は、自民党安倍内閣と同じ動きをしているが、今後の展開次第では独自の動きをするようになるかも知れない。
消費税増税の影響がジワジワと来ており、中小零細の飲食店の倒産が増えているというニュースもある。
生活不安が顕在化すると、公明党の支持者の皆さんがどう動き出すか分からない。
安倍総理は、あまり大見得は切らない方がいいんじゃないかな、というのが現時点での私の感想である。
在任中に憲法の改正?
無理じゃないかな。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年12月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。