幼児園を作って義務教育ってどうよ?

「改正児童虐待防止法」で体罰が許されないものであることが法定化され、来年4月に施行されます。施行に合わせ、厚生労働省が具体的な体罰行為を示すガイドラインを検討しています。虐待は当然駄目ですが、虐待と体罰と躾がある意味で紙一重ですから、ガイドラインの設定を検討しているようです。

東京都目黒区で昨年3月、船戸結愛(ゆあ)ちゃんを虐待して死なせたとして、父親が保護責任者遺棄致死などの罪に問われた事件では「躾で体罰をやった事が、世間的が虐待と呼んでいる」というような供述です。

「しつけとは何なのか、体罰とは何なのかと」ということについて現在、厚生労働省が案として出ているものにはこういったことがあります。

体罰の定義としては、身体に苦痛や不快感を与える行為とし、具体例には「口で3回注意したけど言うことを聞かないので、頬を叩いた」「大切なものにいたずらをしたので、長時間正座をさせた」「友達を殴ってケガをさせたので、同じように子どもを殴った」「他人のものを盗んだので、罰としてお尻を叩いた」「宿題をしなかったので、夕ご飯を与えなかった」などです。

また、暴言などは虐待や人権侵害に当たるということで、「冗談のつもりで、『お前なんか生まれてこなければよかった』など、子どもの存在を否定するようなことを言った」「やる気を出させるために、きょうだいを引き合いにしてダメ出しや無視をした」などを子どもの心を傷つける行為としています。

これらの具体例を基準に取り締まりを行い、罰則を与えるというようなことはありません。あくまでも保護者の気づきとなるものを作りたいということだそうです。

昨今、児童虐待は増えています。平成30年度に児童虐待として検挙された人数は1419人、これは平成15年の242人から6倍になっています。児童虐待が大きな社会問題となっている中で警察や児童相談所の通報も増えている背景もあると思います。平成30年度の児童相談所による児童虐待相談対応件数は15万9850件で過去最高でした。

そもそもですが、親が親でない、すなわちガキのままで、社会性を持たずに生きてきた、そういう親が増えてると思います。躾のためにやってると言うのは単なる言い逃れに過ぎない。はっきり言って自分の意のままに子供がないことにかんしゃくを起こし、水をかけたり、屋外に出したり、手を出したりしているのでしょう。そう考えれば、そういう馬鹿親が、出来てきたガイドラインを読むのかと言ったら、読みはしないでしょう。

厚生労働省はパブリックコメントを募集し、来年の3月までにガイドラインを作成する意向です。ということで私の意見は、義務教育前の幼児教育の義務化が必要だと思います。礼儀やけじめ、マナーなどの躾は、家庭だけに任せておくのではなくて社会化するということです。幼稚園とや保育園の無償化を政府は進めているのだから、完全に一体化した幼児園を作り、しつけはそこでやるのが良いと毛のですが、皆さんどう思いますか?


編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2019年12月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。