「M-1グランプリ2019」(ABCテレビ・テレビ朝日系)が22日に開催され、吉本興業所属のお笑いコンビ・ミルクボーイが令和初のM-1王者に輝きました。
最終決戦にはミルクボーイの他、かまいたち、ぺこぱが進出しましたが、審査員を務めたダウンタウンの松本人志さんは「数年前なら誰が出てても優勝してた」とコメントするほどのハイレベルな戦いに。視聴率は関東地区で17.2%、関西地区で26.7%(ビデオリサーチ調べ)の高視聴率を記録しました。
実は今年の「M-1」、本戦とは別に注目を集めていたことがあります。スポンサーである日清食品の「どん兵衛」のCMで、吉岡里帆さんが“どんぎつね”に扮しているCMシリーズを子役がパロディーした「おおみそかのうそ篇」です。
「どん兵衛」の公式ツイッターの動画は190万回以上(30日17時時点)も再生されています。
先程のCM、見逃してしまった方のために。
おおみそかのうそ篇、公開。
2本立てでどうぞ!#どん兵衛 #どん子ぎつね #M1グランプリ pic.twitter.com/nyrH2QqVaE— どん兵衛 公式 (@donbei_jp) December 22, 2019
あらためてCMの内容を簡単に振り返ると、星野源さんが演じる男性が「明けましておめでとうございます」と、吉岡里帆さんが演じるどんきつねを起こし、「年も明けましたしおうどんでもいかがですか?」とどん兵衛を差し出します。
どんきつねは「マジか~~やっちまった~~、一緒に年越したかったのに」と声を上げて、ショックをうけます。
ここで星野さんが「一緒に年は越せます、11時です。ドッキリでした」とニヤリと答え、どんぎつねは「嘘ついたな…もう寝る」とふてくされます。
このCMの後に放送されたのが、星野さんと吉岡里帆さんの役を、今度は2人の“子役”が演じるバージョン。
CM内で男の子が「ドッキリでした」と言い、女の子に「嘘ついたな」と言われ、男性の子役が舌をベロベロベロベロとした大変愛らしい仕草をみせる場面があります。いわばパロディ版を続けてオンエアしたのですが、SNS上では
M-1の時だけのCMかと思えば普通に流れてる、言えてなさすぎるのと笑っちゃてるのかわいすぎる
この番組録画したのはM-1本選がみたいのとどん兵衛のCMが目的
など絶賛の嵐です。そこで、日清食品ホールディングス広報部・近藤さんに今回の新CMについて子役のキャラ設定や台詞の秘密を聞いてみました。
近藤さんによると、ここ数年、毎年M-1グランプリに合わせて『どん兵衛』の限定CMや新CMをOAしており好評で今年も期待に応えた企画を練ったそうです。子役の2人は、同社のカップラーメン「ラ王」に出演している子役を起用したのですが、せりふについては「台本が読めなかった部分もそのまま使用しました」とのこと。これによって、かわいらしさがさらに演出されたということでしょう。
一方で同社は、「M-1」の優勝賞品を「考え中」としていました。この理由について、近藤さんは「番組でOAするCMに力を入れすぎて、面白い優勝、副賞が浮かばず、考え中のまま放送当日を迎えました」と説明し、「ミルクボーイさんにふさわしい優勝、副賞を検討中です」と明かしました。
コーンフレークのネタが注目を集めるミルクボーイですから、ひょっとしたら日清食品が今年2月に発売開始した「ごろっと果実のコーンフレーク」なのでしょうか!?
そんなことを思い浮かべながら年末年始はどん兵衛を食べて年を越そうかと思います。
奥村 シンゴ フリーライター
大学卒業後、大手上場一部企業で営業や顧客対応などの業務を経験し、32歳から家族の介護で離職。在宅介護と並行してフリーライターとして活動し、テレビ、介護、メディアのテーマを中心に各種ネットメディアに寄稿。テレビ・ネット番組や企業のリサーチ、マーケティングなども担当している。