RCF2020② 福島沿岸での起業支援 ~ 原発被災地に新住民は集まるか

藤沢 烈

昨日に引き続き、RCFが2020年に取り組む事業について紹介していきます。2つに紹介するのは、原発事故からの復興を進めている、福島沿岸12市町村での起業支援事業(フロンティアベンチャーコミュニティ事業)についてです。

今年の3月26月に、聖火リレーが福島県楢葉町のJヴィレッジからスタートします。福島第一原発事故という世界史に刻まれるアクシデントがあったにも関わらず、オリンピックのスタートを世界に発信できることになります。オリンピック・パラリンピック組織委員会の聖火リレー委員として方針策定に関わっていた立場としても、胸が熱くなります。

しかし、避難地域となっていた福島沿岸12市町村では、元々の住民の皆さんの帰還率が低迷している現実があります。

福島・避難解除9区域の居住率23.2%止まり 高齢化率は高水準(河北新報)

この地域を持続可能にするためには、取り組むべきことが数多く残されています。その一つは、新しい住民がこの地域に入り、生業をもつことです。このことに向けて、RCFは最初は人材支援事業から関わりました(現在、経済産業省事業としてビズリーチ社にリード頂いています)。

その上でさらに、新たに福島沿岸でチャレンジを開始する人材を増やし、またそうした人材を支える機能を地域につくることを目的として、フロンティアベンチャーコミュニティ(FVC)事業を進めています。詳しくは次のウェブサイトを御覧ください。

ふくしまのこれからを、みんなで創る(FVC)

特に、実際に沿岸に移住しながら奮闘する皆さんへのインタビューをぜひ読んで頂きたいと思います。

インタビュー(FVC)

FVCの取り組みの成果もあって、福島沿岸に新しい住民を増やしていくことは、復興庁や経産省の復興への指針にも入るようになっています。

福島沿岸はエリアが広範囲に渡る難しさがありますが、南相馬、田村、楢葉などと着実に拠点が作られつつあります。福島沿岸で活動する一人一人と、彼らを支える拠点がさらに知名度を広げ、事業終了後も毎年自動的に10-20人が地域に入ってくるようになることが、FVCの事業目標となります。福島沿岸に新しい事業が生まれる生態系が育まれるか、ぜひ注目ください。

※ご案内
RCFでは現在、事業拡大にともなう採用を積極的に進めています。説明会も定期開催しています。ぜひRCFでのキャリアを検討下さい(1月19日まで掲載)。

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編集部より:この記事は、一般社団法人RCF 代表理事、藤沢烈氏の公式note 2020年1月7日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は藤沢氏のnoteをご覧ください。