波乱の大統領選、ソレイマニ殺害はトランプの失点か --- 古森 義久

アゴラ

(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

米国のトランプ大統領は、イラン革命防衛隊のカセイ・ソレイマニ司令官の殺害を米軍に指示し実行させた。殺害の理由として、米国大使館や米国民に対するテロ活動の抑止、報復などが挙げられている。

米国内ではトランプ大統領のこの行動に対して、大統領選のスタートを絡めた複雑な賛否両論が渦まいた。今回のイラン攻撃は米国の今後の国内政治にどう影響していくのだろうか。

ソレイマニ殺害は「公約違反」か?

ソレイマニ司令官殺害への反対意見は、まずトランプ大統領を根幹から批判する民主党側からぶつけられた。

大統領選予備選に立候補している民主党のバーニー・サンダース上院議員は、「トランプ氏は、イラクでの果てしない戦争の終結という選挙公約に逆行する動きに出て、米国を新たな危ない戦争に引きこもうとしている」と非難した。

やはり民主党の指名候補選に立候補しているエリザベス・ウォーレン上院議員も、「私がもし大統領ならば絶対にこんな行動はとらない」と述べ、トランプ大統領の行動を「軽率で危険」と断じた。

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