「何歳まで働くか」より「何をして働くか」が圧倒的に重要

日本経済新聞社の昨年秋の調査によれば、シニアになっても働くつもりだと回答する人の比率が高まっているそうです(図表も同紙から)。

世代別に見ると、70歳以上まで働くつもりと回答した人は、70歳代では45%、60歳代は54%と60歳以上では過半数を超えています。一方、30~50歳代は3割前後で、18~29歳になると18%と低下します。シニアになることに現実感が出てくる世代になると、働かざるを得ないと考える人が増えることがわかります。

経済的不安からシニアになっても仕事をせざるを得ないというのは、何とも辛いものです。そんな仕事は、お金を得るためにイヤイヤやる「ライスワーク」になってしまっているからです。同じ仕事でも、自己実現によって社会に貢献する「ライフワーク」なら、何歳になってもイキイキと働くことができます。

70歳を過ぎても働くことが、幸せなのか不幸なのかは、その仕事が「ライフワーク」なのか「ライスワーク」なのかによって決まります。

acworks/写真AC

シニアになっても、自分の好きな仕事を「ライフワーク」として続けられるようにする。そのためには、早いうちから周到に準備しておくことが重要になります。

何より大切なのは、まず自分の好きな仕事を見つけることです。今やりたい仕事ではなく、10年後20年後も自分にしかできず、自分の存在価値が認められるような「オンリーワン」の存在になれる仕事を手に入れることを意識しましょう。

次に、仕事以外の収入源を持つことです。好きな仕事が必ずしも高収入とは限りません。お金のためではなく、やりがいのために働くのであれば、収入を自分の仕事以外からも確保しておく必要があります。収入源を仕事だけに頼ってしまうと、それは「ライスワーク」になってしまいます。

そして、仕事をするための基本は健康です。健康を損なってしまうと好きな仕事も出来なくなってしまいます。シニアになっても健康を維持するためには、若いうちからの健康管理が必須です。

今やっている仕事が「ライスワーク」になっている人は、一刻も早く「ライフワーク」を見つけ、それを自分の一生の仕事にできるように、戦略的にライフシフトすべきです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年1月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。