本は折って書き込んで汚く読む!そのテクニックとは?

(筆者撮影)

読書をするとき、ただ漫然と読みはじめている人はいませんか。もちろん、楽しむときの読書はそれでもいいのですが、限られた時間で本を読まなくてはいけないとき、いくつかの方法を加味することで読書のスピードや吸収力が一気に加速します。

今回は新著『頭がいい人の読書術』(すばる舎)から、読書テクニックをお教えします。

まず、読書をしながら本に直接書き込むことで頭に残りやすくなります。読んでいる本に直接、「自分のコメント」を書き残してしまうのです。本を読んでいる最中にすぐに書き込むことで、あなたがそのときに感じたことやインスピレーション、考え、アイデアなどを残すことができます。

本を読みながら、スマホやパソコンに記録を残している人がいますが、整理する間に記憶が曖昧になってしまうことがあります。記憶が新鮮なうちに書き込んでおけば、忘れることはありません。

ここで大切なことは、清書して整理するのではなく、殴り書きで書き込むことです。本が汚くなるくらいにグシャグシャに書き込むことで愛着も湧いてきます。

私の場合は、本の重要だと思うところに、カラーマーカーを引いたり、感じたことや思いついたことを、そのまま本の該当ページに黒いボールペンで書き込んでいます。本はキレイに読むものではなく、なるべく汚く読むものなのです。本をノート代わりにどんどん書き込むことです(新品が欲しければ後から購入すればいいのです)。

図書館から借りた本に書き込んではいけませんが、自分で買った本であれば、そのとき感じた感覚や感情はすぐに消えてしまうので、しっかりと記録しておくことをおすすめします。読みながら「手書き」で記録することで、「必要な情報」だけが蓄積されていきます。

また、ふせん(ポストイット類)は使わずに、気になる箇所や書き込んだ場所はページの隅を折ってわかるようにしてください。ふせんは目印として貼っておいても剥がれてしまうことがあります。剥がれてしまうと、気になった場所がわからなくなってしまいます。あなたが、心を豊かにする1冊に出会えることをお祈りしています。
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尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
16作品目となる『頭がいい人の読書術』(すばる舎)を出版しました。