今回は新著『頭がいい人の読書術』(すばる舎)から、読書テクニックをお教えします。
読書をしたい。でも、どうしても時間がとれない。そんな人もいるでしょう。そのような人に朗報です。読書をする時間は、増やすことができます。
「スマートフォンの利用時間はシニアより若年層が長い」と思っている人は多いと思います。しかし、市場調査大手のニールセンデジタルが実施した調査によると、18〜34歳と50歳以上のスマホ利用時間差はわずか9分に留まっていることが明らかになっています。
2018年5月、スマートフォンからインターネットを利用した人数は6752万人で、前年同月の6149万人から10%増加しました。また、スマートフォンでネットを利用した総時間数は68億時間で、前年同月比の58億時間から18%増加しています。
スマートフォン利用者の伸び率を年代別で見たところ、49歳以下は1桁台の増加であるのに対し、50歳以上は27%増と大幅な伸びを見せており、スマホ利用者数の増加は50歳以上が牽けん引いんしていることがわかります。利用者の年代構成においても、50歳以上が37%と最も高いシェアとなっていました。
スマートフォンの1人1日あたりの利用時間は、年代別で見ると、18〜34歳が最も多い3時間23分でしたが、50歳以上の3時間14分と比べてわずか9分の差しかありません。近年は若年層だけでなく、シニア層もスマホを日頃から活用していることがわかります。みなさまはすでに、読書をするほどの時間をスマホに費やしているのです。
スマホの代わりに本を読めば時間はつくれるはずです。1日のなかで一定時間スマホに触れない時間を決めたり、目の見えない場所に置いておけば時間はつくれるのです。
いまから30年前、スマホはおろか、ケータイすら普及していない時代がありました。パソコンも普及していない時代、GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)など誰も知りませんでした。それでも生活に不自由さは感じませんでした。
私たちは、これらのツールが普及するとともに、時間を割り当てるようになりました。これからは、読書の時間を割り当てればいいだけです。
あなたが、心を豊かにする1冊に出会えることをお祈りしています。
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尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
16作品目となる『頭がいい人の読書術』(すばる舎)を出版しました。
2/11現在、amazon・読書術、図書館情報学の2部門でベストセラー1位。