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こんな時代に、なんて明るい話題なのだろう。
かっぴー氏による漫画『左ききのエレン』の、紙版単行本と0巻制作プロジェクトのクラウドファウンディングが、「総支援額5368万円」「漫画カテゴリー日本最高額」「CAMPFIRE全体の歴代11位」「目標支援額の1789%」「パトロン数3011人」という快挙を成し遂げたのだ。
…絶対申し込む気、満々だったのだけど、どのプランにするか最後まで迷い。3万円のにしようと思っていたのだが、気づいたら締め切りをすぎていた。いや、かっぴー氏に似顔絵を描いてもらう権利のプランがもう締め切りだったことも大きいのだが。
何者かになりたい凡才と、ありままる才能があるがゆえに生きづらさを味わう天才の群像劇。普通の人が、noteやYou Tubeでコンテンツを発表できる総クリエイター時代、才能で食べるチャンスが広がった時代だからこそ、この作品は支持されているのだろう。
この作品自体がネット連載→ジャンプ+でリメイク版連載→朝日新聞×JINSやアドビとのコラボ→ドラマ化→舞台化→クラウドファウンディングで大規模な調達と、シンデレラストーリーそのものだ。もっとも、この作品を読む読者は勇気をもらっても、必ずしもそうはならないのだけど。
毎週、ウェブ版からもジャンプ+版からも勇気をもらっている。ありがとう。
編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2020年3月6日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。