いま世界は、危機の渦中にあります。新型コロナウイルスの感染は中国から世界に広がり、世界中の株価もリーマンショック以来の暴落を記録して「中国発の世界経済危機」が始まったようにみえます。
新型コロナの感染力はインフルエンザ程度で、致死率は1%以下。ペストやコレラのように大量に人を殺す疫病ではないのですが、そのもたらす経済危機は大きい。それは危機が客観的なリスクではなく、心理的な不確実性によって起こるからです。
100年前にフランク・ナイトは「リスクと不確実性は別のものだ」と論じました。いま起こっている危機は確率の計算できるリスクではなく、誰も予想できない不確実性なのです。これをタレブはブラック・スワンと呼びました。
リスクや不確実性をどう管理するかは、ビジネスでもっとも重要な問題です。リスクを計算する方法は統計学や金融理論でよくわかっていますが、不確実性はわかりません。それは危機が、いつも前の危機とは違うからです。
1990年には日本の不動産バブルが崩壊し、2000年にはアメリカのITバブルが崩壊し、2008年には世界の不動産バブルが崩壊しました。今回の危機はどうなるのでしょうか。こういう危機にそなえるためには、何をすればいいのでしょうか。
4月からのアゴラ経済塾ではリスクと不確実性の意味を考え、ビジネスのリスク管理を学ぶとともに、危機にどう対応するかを考えます。授業はすべてインターネット配信するので、全国の(あるいは海外の)みなさんも視聴できます。録画をあとから見ることもできます。
講師:池田信夫(アゴラ研究所 所長)
テーマ(例)
- 新型コロナのリスクと不確実性
- ビジネスと危機管理
- リスクをゼロにしてはいけない
- 人はなぜ危機を予想できないのか
- 危機の原因は実害ではない
- 経済政策で危機は救えるのか
など受講生のみなさんの関心に応じて決めます。
テキスト
など随時指定します(すべて読んでくる必要はありません)。
開催日:2020年4月3日から毎週金曜日(全12回)
4月3日・10日・17日・24日
5月8日・15日・22日・29日
6月5日・12日・19日・26日
時間:19:00~20:45(手づくりの軽食つき)。懇親会もあります。
場所:Katanaオフィス渋谷(東京都渋谷区渋谷3-5-4 渋谷3丁目スクエアビル2階)会議室(渋谷駅C1出口5分)
定員:15名。インターネットによる視聴は無制限(Facebookのグループで質問できます)。
受講料
- 3ヶ月12回分:6万円(消費税込み)
- 2020年1月期のアゴラ経済塾(教室受講)から継続する受講者:5万円
- 女性・学生・インターネット:3万円(ネット受講者も1回は会場で受講できます)
お申し込み方法:専用フォームに必要事項をご記入いただき、フォーム記載の弊社口座へのご入金をもって手続き完了です。
主催:株式会社アゴラ研究所