中田宏の知っトク解説。今回は“円安”
円安は円高の逆ということになります。
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例えば1ドル100円だった為替レートが105円になった場合は円安になります。
仮に、アメリカ製のセーターを200ドルで買うとします。1ドル100円の場合は100円×200で2万円ですが、1ドル105円になれば2万1000円が必要になります。したがって、円安になると輸入しているものが高くなるので輸入が減ります。例えば牛肉やワイン、ガソリンなどの主に海外から輸入しているものは高くなるので、消費が減るわけです。
一方で、海外の国々が日本に輸出する場合は、相手側から見ると安くなりますから、海外の国々の輸出には有利ということになります。
日本人が海外に持っている資産やドル建ての金融商品などを円安の時に、ドルから円に交換すれば資産が増えます。
では円安や円高は何が原因で起こるのでしょうか。
基本的には円とドルの取引で決まります。ドルから円に替える人すなわち、円を買う人が多ければ円高になりますし、逆に円からドルに替える人すなわち、ドルを買う人が多ければ円安になります。
物の値段と同じで、買い手が増えて人気が出れば通貨は高くなり、人気がなくなれば安くなるというわけです。
それでは、その通貨の人気とは何があるのでしょうか。
貿易収支やその国の景気動向、中央銀行が決める金利や通貨発行量などで、通貨の売りと買いが動いていくことになります。
編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2020年3月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。