新型コロナウイルスの感染が拡大してからというもの、聞きなれないカタカナが飛び交ってます。
「パンデミック」「オーバーシュート 」「エピデミック」「アウトブレイク」「クラスター」「ロックダウン」など、様々な言葉が次々と出てきていて、もう聞きなれないカタカナを聞くことに慣れちゃった感じです。
24日に河野防衛大臣が「ロックダウンとかオーバーシュートとか、分かりにくいという声も出ているので、そこは分かりやすい言葉にした方がいいのではないか」と発言していますけれども、英語に堪能な河野防衛大臣が言っているので、なかなかの国民目線です。
もとより、意味がよくわからないカタカナを使うということは国民が理解をする上で妨げになりますよね。よくよくわからないカタカナを多用するというのは日本政治のあるあるです。理由の一つとしては、専門家が学術的な英単語などを一般向けに発することから始まります。特に今回の感染症が世界レベルなので、学術的にも内々で専門家が使い慣れているわけです。専門家としては日常的に使っていて、定義が理解できていることから、日本語に置き換える習慣がないのでしょう。
ちなみにパンデミックは、“パンデミック”は“世界的な大流行”、“オーバーシュート”は“感染爆発”そして、“クラスター”は“患者集団”という意味です。
私、3月19日に公表された政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 の「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」厚労省のホームページに掲載されていましたので読んでみました。カタカナがいっぱい出てきますけれども、先ほど列記した言葉以外にも、リンクという言葉が、合計7回出てきます。そしてこの“リンク”という言葉には、最初から最後までずっと“感染源(リンク)”と書かれています。わざわざ併記するならば、最初から感染源でいいのではと思いますよね。
ちなみに専門家ではなく、政治家がカタカナをよく使う理由をはっきり言いましょう。それは頭がよさそうに見えるからです。まだ一般に知られてない言葉や新しい言葉を使うと、なんだか「知っている人」「専門的なことを勉強した人」に見えるんですね。だから結構聞きかじっただけで使っている政治家も多いですよ。逆にそういう人は自分の語彙力がないことを証明してるようなものです。
ということで、“COVID19”も“エピデミック”を経て、“パンデミック”と“フェーズ”が変化しました。“クラスター”を出さないようにしないと“オーバーシュート”してしまいます。もはや“リンク”もわからないので、“ロックダウン”しないように、“トゥギャザー”で気をつけましょう。
編集部より:この記事は、前横浜市長、元衆議院議員の中田宏氏の公式ブログ 2020年3月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。