こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
紆余曲折の末、国と都の協議がいったん決着し、自粛の協力を要請する事業・施設等が発表されました。
都知事が休業要請発表、11日から実施 協力金50万円(日本経済新聞)
都はその豊富な財政力を背景に、自粛対象業者に独自の「協力金」を出す施策を打ち出しており、これは国に先んじたという意味を含めてとても良いことだと思います。
緊急事態宣言を出された都府県はそれぞれ事業が異なるものの、昨日今日のさらなる感染拡大を受けて、続々と国が求める「二週間の様子見」路線を捨てて事業者・施設に対する自粛要請検討へと舵を切っています。
大阪府休業要請方向で13日判断(NHKニュース)
神奈川県、休業を要請へ コロナ対策で東京都に追随(日本経済新聞)
財政力に劣る府県は「東京と同じことは単独ではできない」と率直に明かし、国・政府に切実に対応を求めています。
こうした状況に至ってなお、頑なに国・政府は広範な自粛を求めることも、それに対して補償を行うことも拒んでいます。財政規律とバラマキによるモラルハザード回避を最優先しているのでしょう。
しかしながら、ここまで国の政策は多くが後手に回っています。(クラスター対策で感染症を抑え込んできたなど、評価できる点ももちろんありますが)
中国からの訪日客への水際対策や五輪の延期検討、特措法の改正、そして緊急事態宣言…これらはすべて当初は「必要ない」と突っぱねながら、感染症拡大と世論に押し切られて実施することになった政策の数々です。
今回の自粛要請についても、「理美容室については感染症が発生していない」と自粛させる意向だった都を押し切って営業継続を決めた直後、福岡県の美容院でクラスター発生が確認されました。
■
現状から客観的に考えて、国が今回もまた判断を誤っていることは明らかではないでしょうか。
「外出自粛」だけで2週間様子を見るという方針は早急に撤回し、補償とともに広範な事業者に営業自粛を要請するタームにすでに入っていると思います。
悲壮な覚悟で突き進む地方のリーダーたちと、実際に苦しむ民間事業者の皆さま、コロナウイルスで命を落とす方々をこのまま看過するわけには到底、いきません。
発表された使い勝手の良い「持続化助成金」をワンショットではなく、中長期に渡って継続して事実上の補償とするなど、現状から具体的に打てる手はいくつか考えられます。
現状を招いてしまった立法府の不作為と、その一員であることを深く恥じながら、ここから大きく方針転換できるように緊急提言をまとめ、国・政府を動かすために全力を尽くします。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年4月10日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。