1. 国会に求めた緊急対応
これまで、数度にわたって
■ 国会も緊急事態対応にしていただきたい。
■ 極力、厚労省の職員に対策そのものに専念させてほしい。
ということを提言してきました。
提言①コロナの質問は厚生労働委員会と予算委員会に集約。
提言②乱立する政党の会議はまとめる。
提言③議員の問合せは、国会調査室に一元化
【詳しくはこちら(↓)】
2. 4月8日、与党も野党も動いた!
参議院自民党は、新型コロナウイルスへの対応が相次ぐ厚生労働省に配慮し、参院厚労委員会以外の委員会における厚労省への質問を自粛するよう党所属議員に要請したそうです。 報道が見つかりませんが衆議院自民党でも同様の指示が出ているそうです。
■衆議院立・国・社共同会派及び立憲参議院の国対からは、個々の議員が役所に対して行うレク要求を最小限にとどめるとともに国対にあらかじめ報告を求めるよう要請したそうです。(これとっても負担だった)
■同じように衆議院立・国・社共同会派及び立憲参議院の国対からは、厚労省への質問は、極力厚生労働委員会、予算委員会、決算行政監視委員会にするよう要請しています。
【国民民主党の玉木代表がツイートされています(詳細↓)】
■日本維新の会も、代表はじめ各役員の名前で党の方針を出しています。
■委員会の一般質疑はやめる。法案審議については従来通り。コロナウイルス関連の質疑は例外(千正注:「例外」の意味がよく分かりませんが、おそらくコロナ関係の質疑はやるという意味かと思われます)
■部会(党の会議)は、重要法案のみの開催とする(千正注:おそらくコロナ対策の会議を開いて対策に従事している官僚を多数呼ぶということはしないという趣旨かと思われます)
僕が、冒頭の記事で提言したのは以下の3つです。
提言①コロナの質問は厚生労働委員会と予算委員会に集約。
提言②乱立する政党の会議はまとめる。
提言③議員の問合せは、国会調査室に一元化
自民党の対応は、提言①の内容です。
野党・共同会派と参議院立憲の対応は、提言①と③の内容です。
維新の会の対応は、提言①と提言②(に近い)です。
国会での議論の機会をしっかり確保しながら、でも対策の手を止めないように、各党の皆さんがバランスをとられた結果と思います。
別に、僕の提言を取り入れてくれたわけではないと思いますが、ちゃんと国民の命を守るための対策に専念できる環境を作ってくれたようです。
この決定をされるに当たっては、様々な意見があったでしょうし、調整も簡単ではなかったと思います。特に、野党の国対(国会対応の方針を決める偉い人たち)がこのような配慮をされるのはとても珍しいことですし、すごく難しい決断だったのではないかと思います。
心から敬意を表したいと思います。
きっと、疲弊しきっていた厚労省もモチベーションを上げて、がんばってくれると思います。
編集部より:この記事は元厚生労働省、千正康裕氏(株式会社千正組代表取締役)のnote 2020年4月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。