社会人1年生に必要なたった一つのこと

Photo by b7291

新社会人おめでとうございます。

今年の社会人1年生は本当に大変ですね。
卒業式もなく、入社式もなかった人が多いのではないでしょうか?
研修がなくなったりテレワークになってしまった人もいるようです。

僕のツイッターの質問箱にも、どういうわけだか新1年生からお悩みみたいな質問がたくさん届きます。

ほとんど霞が関の若い人からですが、民間企業などにお勤めの方にも参考になるかもしれないので、今日は「社会人1年生の皆さんへ」というテーマで書いてみたいと思います。

1.1年生の悩みと質問

まとめて貼ってしまって、質問した人には申し訳ありませんが、匿名だし、まとめて皆にお伝えしたいので許してくださいね。

2 .1年生の不安の正体

① 自分が戦力になっているのか?なれるのか?
② 上司に迷惑ばかりかけてしまい、申し訳ない。
③ 同期に負けてしまうかも。
④ ミスをして怒られたくない。

たくさんの1年生をこれまで見てきたので、気持ちはよく分かります。

最近の若手は、とても真面目で成長意欲の高い人が多いなあと、ここ数年とくに強く感じます。

そのこと自体はもちろん悪いことではないし、頼もしいなあと思うこともたくさんありますが、実は、この真面目さが結構な確率でマイナスに働くことがあるんです。

1年生の不安や悩みのほとんどは「自分」に向いています。

■ 自分は戦力になっているか。
■ 自分は同期に負けていないか。
■ 自分は迷惑をかけていないか。
■ 自分は成長できているか。

まだ、自分がここでやっていけるか分からないし、何者かも証明ができませんから、気持ちは分かります。

でもね、これは組織のミッションからすると、たいがい邪魔です。

想像してみてください。
サッカーチームにそんな選手がいたらどうでしょう?

3. ミスで怒られることについて

ミスして怒られるのは1年生の仕事です。

ミスをしないで成長することは不可能です。

教えてもらう時に、言い方がきつい先輩や上司もいるでしょう。
それは、その人が大人げないわけですが・・・

■ ミスをすること = 悪いこと
■ 怒られること  = ダメなこと

という考えを捨ててください。

ほぼ 100%、1年生がやっている仕事はミスしてもお客さん(国民)にとっても組織にとってもダメージがありません。迷惑ではありません。

先輩には迷惑がかかってるって?
先輩は、1年生に迷惑をかけられるのを許容することを前提に、1年生より高い給料をもらっています。

本当に、1年生が周りに迷惑をかけるのは、ミスを指摘したり怒った時に「へこむ」ことです。

それは、1年生を指導するという先輩や上司の仕事をしにくくします。

ミスすること自体も、怒られること自体も、問題ありません。
「ああ、今、私仕事しているんだなあ。」
と思ってください。
45歳の僕も、今でもトライ&エラーを繰り返しながら新しいことを覚えていく日々です。
さすがにね、誰も怒ってくれないし、聞かないと教えてもくれないです(笑)。
自分で判断して、詳しい人を見つけて聞きに行くか、勉強するかするしかありません。

霞が関でいうと、係長になるとだいたい、こんな感じで大人扱いされます。仕事の出来不出来にかかわらず、あまり怒られなくなります。

だから、係員の頃に習得しないといけないことは、「人からミスを指摘されないこと」ではありません。

大人扱いされた時に自分で自分の仕事をコントロールし、自己成長していけるようなメソッドを身につけることです。2、3年は猶予があります。

4. 何が本当のミスなのか

ちなみに、1年生が指摘されたことは、ほとんどの場合「本当のミス」ではありません。

同僚、先輩、上司に迷惑をかけたなんてのは、「本当のミス」ではありません。

「本当のミス」というのは、同僚、先輩、上司がカバーできずに外にでちゃったものです。

つまり、外部に迷惑がかかったものが「本当のミス」です。

そのときは仕方ない。素直に反省してください。

多分、1年生の間は、ほとんど「本当のミス」は発生しないと思いますが。

ちなみに、どうやったら本当のミスが減るのか。
つまり大事な時にミスをしないようになるのでしょうか。

それは…、

① 仕事のフローをつかむ

「自分のところに来る前と、自分のところを通った後に、誰が何をしているのかを知ることです。」

それが分かると、本当のミスが発生しうる(外部に迷惑をかける可能性のある)作業かどうかが分かるようになります。それが仕事の軽重です。

外に迷惑がかからないなら、ハッキリ言って多少手を抜いてもよいです。

② 仕事の評価はアウトプットで

フローをつかめるようになったら、次は「その仕事が最終的にうまくいったのか、いかなかったのか」を考えてみて下さい。

自分がうまくできたかどうかではありません。
その仕事が、うまくいったかどうかです。

自分が失敗しても、仕事そのものがうまくいったのであればです。

逆に、自分がちゃんと処理しても、仕事そのものが失敗したら(自分のせいじゃなくても)×です。

そういう風に考える癖をつけておくと、自分の仕事に工夫が出てきて、とても付加価値が出てきます。

例えば、忙しい上司が予定を忘れそうで、外部に迷惑をかけてしまいそうだなと思えば、リマインドするとかもできます。

みんなが、「誰か会議室を予約しているだろう。」と思っていたら、誰も予約していなかった。そんなことも時にはあるでしょう。

「会議室はどなたか取りましたか?まだであれば私取っておきましょうか?」一声かけたら仕事全体がスムーズに動きます。

既に誰か会議室とっていたら?
「承知しました。ありがとうございます。」
って言うだけです。

お見合いしてポテンヒットが出るより、数十倍よいです。
これだけで、みんなすごく助かります。
上司からすると、「逐一見てなくても大丈夫な若手」になります。

もう一度言います。

「自分の貢献度」の評価ではありません。

「仕事自体がうまくいくか」で評価してください。

極端な話、自分がサボっていてもうまく動くなら、サボっていた方がいいんです。そこでがんばるのはチームとして貴重な労力の浪費です。

自分が飲み会に行くから(今は行けないけど)、先輩に仕事を任せる。
これは「○」です。

自分が飲みに行くから、作業を先輩に頼んだら申し訳ないので、飲み会が終わってから深夜に職場に戻ってから処理しよう、あるいは明日やろう。
もし、この作業が急がないといけない物だったら、自分の飲み会の間、流れを止めちゃうので「×」です。

基本的に、みんなこういう感じで仕事をしています。

「自分の貢献度」を極端に気にしているのは1年生だけです。

その感覚を早く捨てないと、みんなの仕事の流れを止めてしまいます。

5. すぐにやってほしいたった一つのこと

たった一つだけ、やってみてください。

周りをとにかく見る。

■ あなたに作業を依頼する人はどんな役割を負っている人ですか?どんな性格の人ですか?どんな長所や短所がありますか?どんなバックボーンを持った人ですか?

■ あなたが作業をお願いする相手は、他にどんな仕事をしていますか?どんな経験をしてきたですか?どんな性格ですか?家庭の事情で仕事の時間に制限はありますか?疲れていそうですか?

■ あなたが「こういう人になりたいなあ」と思う先輩は誰ですか?「この人すごいなあ」と思う人は誰ですか?注意深く観察してみてください。必ず自分と違うところが見つかります。それをマネしてみてください。

■ あなたが困った時に相談に乗ってくれる人はいますか?上司がそういう人であれば最高だけど、自分が相談しやすい人が上司になるかどうかなんて運です。きっといるから見つけてください。隣のチームの人かもしれないし、同期かもしれないし、全然違う部署の先輩かもしれません。頼れる人を自分でたくさん見つけて下さい。この能力は一生役に立ちます。

試しに、明日からやってみてください。

景色が変わってくると思います。

それでは、がんばってください!

もうちょっと、突っ込んで色々お話したい方はこちらに入門どうぞ(↓)。

千正道場

政策のプロである千正が、みんなと一緒に政策や身の回りの困りごとの解決法などを考えていくサークルです。 千正親方は、毎日20-30分くらいはここに登場します。 普段会わない色んな立場の人が、安心して話し合ったり、交流できる場所にしていきます。 ■千正が無料公開している記事について、もうちょっと深く知りたい方。 ■政策に興味がある方 ■政治のことを知りたい方 ■裏話を聞きたい方(完全オープンな場所より突っ込んで話します) ■ご自身が考えていることについて、みんなに一緒に考えてほしい方(政策でなくても大丈夫です。) ■公務員の世界に興味のある方 ■コミュニケーションについて考えたい方 ■インドや外交官に興味のある方 ■官僚の仕事術を知りたい方 ■とりあえず千正と気軽に話してみたい方 メンバーのリクエストに応じて非公開記事も書いてみます。


編集部より:この記事は元厚生労働省、千正康裕氏(株式会社千正組代表取締役)のnote 2020年4月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。