ここで二階さんと公明党が動けば、永田町の風景は一変するはずだが…

公明党・山口代表(政権公約より)

公明党が連立政権から離脱することを表明すれば、自民党の大方の衆議院議員は青くなることは必至である。

下駄の雪と酷評されることが多い公明党だが、政権がガタガタしてくると公明党は独自路線を追求するようになる。

公明党が今般の検察庁法改正案に対して明確な態度を示さず、付帯決議くらいでお茶を濁そうとしているのは、まだ自民党政権が続くと見ているからだろう。

まあ、それだけ野党が非力なので、公明党にとっては自民党との連立政権を続けていた方が何かとメリットがあるからだろう。多分、二階さんの存在が大きい。二階さんと公明党が、今の自民党安倍政権を事実上支えているようなものである。

二階さんと公明党が歩調を合わせて、検察庁法の改正についてなにがしかのメッセージを出せば、あっという間に自民党の動きが変わり、永田町の風景が一変するはずである。

野党の皆さんの中にも、そういうことを認識されている方がそれなりにおられるようだ。

今見ている限りでは、二階さんの周辺には何の動きも見られない。
今後の世論次第だと思う。

二階氏(自民党サイトより)

世論が公明党に厳しく当たるようになれば、公明党も二階さんも、何とかしたくなるはずである。

ただし、公明党だけでは、何も動かない。
鍵は、二階さんを動かすような政治状況を作れるかどうか。

野党会派の国対委員長が何か途轍もないことを考えているようだが、二階さんを動かすことが出来ないようであれば、言うだけに終わってしまうだろう。

今のところは、まったく迫力を感じない。
しかし、今週の金曜日までは何が起きるか分からない。

最近の永田町の風景は、一瞬で変わる。
河井前法務大臣に対する逮捕許諾請求がなされるだけで、流れは大きく変わるはずである。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2020年5月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。