こんにちは、広島市議会議員(安佐南区、自由民主党)・むくぎ太一(椋木太一)です。
「河井夫妻 100人に2000万円超か 参院選買収容疑 刑事責任追及へ」<6月10日付読売新聞朝刊一面(大阪本社版)>
「案里氏陣営 2000万円配布 検察 受領側の大半、立件見送り 19年参院選」<6月12日付毎日新聞朝刊一面(大阪本社版)>
これらは、河井案里・参院議員(広島選挙区)が初当選した2019年の参院選を巡り、夫で前法相の河井克行・衆院議員(広島3区)と案里陣営側が、広島県議や市議、首長ら約100人に現金を配った疑いがあること、検察当局は票の取りまとめを依頼する趣旨だったとみて公職選挙法違反(買収)容疑で捜査・立件を進めていることを伝える記事の見出しです。
私の選挙区である広島市安佐南区は、衆院では「広島3区」に含まれます。上記の件などで、広島3区は国と地方との調整機能が働かなくなってしまいました。端的に言いますと、地方の声が国に届かなくなってしまったのです。
昨年の参院選での車上運動員への報酬を巡る公職選挙法違反(買収)で、昨冬から検察の捜査が本格化しました。広島3区では、この事件が報道された昨秋以降、事務所とされるビルに看板も掲げていない「開店休業」状態となっています。
年が明けると、新型コロナウイルスの感染拡大が重なり、事態は深刻化しました。マスク不足、3月上旬の学校の一斉休校、広島市内でのクラスター(感染集団)発生、広島港でのクルーズ船の長期係留・・・。新型コロナウイルスに関して次々と出てくる案件に、様々なご相談やご質問が寄せられました。
「特別定額給付金の申請方法が分からない」「持続化給付金がなかなか振り込まれない」「支援策はどのようなものがあるのか」。こういったものであれば調べてお伝えできます。しかし、「特別定額給付金を数回続けてしてほしい」というように、国に新たな支援策を求めるものには、市議会議員ゆえの限界を感じました。
「9月入学」の議論では、子育て世代に近いこともあり、相当数のお問い合わせやご相談、ご質問をいただきました。確かに、広島市立学校は市教委が司令塔です。しかし、その活動の多くは、国の機関である文科省によって方向性が定まります。議員「不在」の広島3区では、学校現場の声を吸い上げても、やり場がありません。
県民、市民の皆様の思いに応えられないふがいなさに、どうすればいいのか自問自答を繰り返しました。今回の一件で最も被害を受けたのは、広島3区の県民、市民、町民の皆様だと思います。大変申し訳ないという思いでいっぱいです。
また、受領側が100人に及ぶという話ですが、その大半の立件を見送りと報道されています。検察当局の判断ですのでなんとも言えませんが、立件されるか、されないかは別にして、受領したとされる県議や市議らが、議会への信頼を失墜させたことには違いないでしょう。私自身、受領はおろか聴取すら受けていませんが、襟を正し、議会の権威と信頼を一日も早く回復し、皆様の声を届けることができるよう、精進して参ります。