黒坂岳央(くろさか たけを)です。
■Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka
最近、お金を消費していないことに気づいた。ビジネスで忙しくしていて、そもそも消費する時間がないからかもしれないけど、それ以上に「(必要なモノ以外を買うための)買い物をしたい」という欲求がなくなっていることが分かった。
以前にLIMOメディアに寄稿した「ある程度稼ぐと「物欲がなくなる」は本当か?」でという記事で語らせてもらったのは、承認欲求がなくなれば「見せるための消費」がゴッソリ消え、無用な消費はなくなるという話である。今回の話もそれに関連することだけど、心が満足していれば「消費」という娯楽を求めなくなるから、お金の節約になるのだと感じる。
実は心が満たされるのが、一番の節約になる。
心が満足すれば買い物や、消費に娯楽を求めなくなる。むしろ、自分が作り出す側に回って、娯楽や満足を提供することで自己愛が満たされ、お金も充足も同時にゲット。
結果、お金を使わなくても毎日ハッピー。
— 黒坂 岳央@英語多読講師・経営者・作家・講演家 (@takeokurosaka) June 17, 2020
消費は作られる
「消費は作られる」とつくづく感じる。そう、オレたちは社会から消費することを煽られているのだ。
バレンタインデーにチョコレートを送る行事は、お菓子メーカーによるマーケから始まったのは有名な話だし、「一度しかない結婚式だから、盛大に祝おう!」というのはウェディング業界からなされる提案だ。さらに最近は、消費を仕掛けるのはビジネス側だけではなくなったことを痛感する。
SNSで人と人とが気軽につながるようになった今、
「あの人がカッコいい服を着ていたから」
「最新スマホを使っているのを見て、自分もほしくなった」
という具合に知人・友人の影響によって消費するようになってきたって話。
「自分が手に入れられないものを、相手が持っている」特にこのような状況からは、強烈に嫉妬心が生まれ、相手が持っているものを手に入れるために画策し始めてしまう、ということはこれを読んでいるあなたも人生経験を通じて分かっているはず。
旺盛な消費とは、他者によって作り出されているんだよな。
地方移住を機に消費意欲がなくなった
オレは東京に住んで会社員をしている頃、旺盛な消費欲にあふれていた。
街を歩けば、ついつい買う予定のなかったものを買うのは日常茶飯事。誰かが持っているスタイリッシュなPCやスマホなどのガジェットを見ると、つい釣られて買ってしまう。買ったはいいものの、すぐに使わなくなってしまい「これ買う必要がなかったな」と後悔していたのは一度や二度ではない。
旺盛な消費意欲がなくなったのは、東京を離れて地方に移住してからだ。「地方に住んでいるから、東京で勝負している人のようにリアルの場を通したビジネスチャンスはなくなった。だからオレはその分、ネット上でのビジネスに活路を見いだしたい」と経営するフルーツギフトのネットショップや、英語多読のオンラインスクール教育に尽力する日々を送っていた。
もちろん、ビジネスなのでいいことばかりではない。時には思い悩む困難や、苦戦する瞬間も当然ある。けど、それ以上にうまくいった時の達成感や、お客様からの「ありがとう」に満足することもある。そしてある日、ふと気づいた。日々、楽しくビジネスをして精神的に満足するようになったことで、消費としての出費が東京に住んでいる時と比べて激減したことに。
「ああ、お金をガツガツ使わなくても、毎日楽しいな」と気づいたのだ。
真の節約術とは心の充足だと思う
そしてオレは心の充足こそが真の節約術なのだと思っている。
オレは誰かに自分をよく見せたくて、高級車に乗りたいという意欲はない。毎日、高級ワインを開けるところをSNSに投稿して、羨ましいと思われたいという気持ちも一切ない。なぜなら、そんなことをしなくても現状の生活には非常に満足しているから。
仕事が楽しく、お客さんから「ありがとう」の感謝の言葉をもらい、家族も健康でいる。
満足をしているからこそ、今の生活を送る上で、お金を使って今持っていない何かを買い求めたいという意欲はないのだ。
そこで考えてみた。もしも、今の仕事が楽しくなかったら?そうなったら、オレは苦しさから逃れるためにインスタントに自分の心を楽しませることにお金を使うだろう。
もしもお客さんが満足しておらず、毎日クレームまみれのストレマッハの生活だったら?そうなれば、自分のビジネスに自信を失い、虚勢をはるためにきらびやかな生活をしている「勝ち組」を演出し始めるかもしれない。
もしも家族が不健康で、仲が悪ければ?もしかしたら、酒に逃げたくなるかもしれない。でも、ありがたいことに、現実としてそうしたことは今のところはない。結果として無用な消費をしないことにつながっているのだろう。
お金とは必要なものを買うためだけでなく、満足しない自分の心を慰めたり、他者への自己顕示欲を爆発させるためという意図にも多く使われることを、あまり消費をしなくなってから理解できた気がする。
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