こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
GoToキャンセル殺到 業者悲鳴「なぜ東京だけ」「致命的」 秋以降も影響
https://mainichi.jp/articles/20200717/k00/00m/040/254000c
Go Toキャンペーンの「東京除外」が正式発表されたことで、早くも大きな混乱が広がっています。
そもそもずさん過ぎる制度設計だったGo Toキャンペーンをなんとか活かし、政府の顔をギリギリのところで立てるために、「落とし所」として東京が犠牲になった形です。
当然、犠牲になった都民の立場としてはこのままただ看過できるはずもなく、今後どのような代替案が打たれるのか注視しなければなりません。
都内完結の活動や事業に補助金を出す・東京都にその分の財源を割り当て自由に使ってもらうなどの形を検討し、提案していきたいと思います。
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こうした東京都にとって重大な政策決定が行われる一方、足元の都議会ではため息が出るような展開が起きています。
1年後に迫った都議会議員選挙に向けて「定数是正」が行われる時期になりました。
「一票の格差」は国だけではなく東京都内にも根強く残っており、私も都議会議員時代から自分の選挙区が定数減となることも厭わず解消を主張してきました。
参考過去記事:
都議選は無効?!東京都にもある「一票の格差」(2013年10月)
北区で一番有名な無職になることが確定??都議会議員の定数が狙い撃ちで4→3に減らされた意味(2016年6月)
自分で読んでて懐かしい気分になるのですが、これまでの都議会では自民党の「自己保身」「我田引水」によって悪名高き非公開会議の中、わけのわからない理屈で恣意的な定数変更が行われてきたわけです。
さて、第一会派が議会改革を主張する「都民ファーストの会」に変わった今期の都議会。
選挙管理委員会から示された是正案は、「4増4減」でした。当然のことながら開かれた会議体の元、この提案通りに定数が是正されるのかと思いきや…
出てきたのはなんと「1増1減(大田区-1、練馬区+1)という突拍子もない案。
しかも奥澤都議によると、すべての会議は非公開で行われた挙げ句、その場ですら出てこなかった腹案が「都民ファーストの会から」突然出てきて決まったそうです。
5.どんな議論があったの?定数検討委員会は、「原則として非公開」であり、「座長が必要と認めた場合は公開できるもの」とされています。
私も途中、公開での議論を求めましたが、叶いませんでしたので、どのような議論があったのか書いておくと、
✔大田と杉並を1ずつ減らし、練馬と江戸川を1ずつ増やす(2増2減)
✔全ての選挙区を是正すべき
✔1票の較差の大きいところに着目し、新宿1減、江戸川1増案
✔そもそも定数を減らすべき
といった内容がありました。
しかし、今日の共産党の討論でもありましたが、それまで一度も議論されなかった1増1減案が、座長報告案として登場しました。この過程は検討委員会の委員であった私にも分からない中で、突如として登場しましたが、検討会の最後に、都民ファーストの会より提案されたものだと座長より報告がありました。
(上記の奥澤都議ブログより抜粋、強調筆者)
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控えめに言ってこれは最低の決め方だと思いますし、まさに3年前の都議選でお約束をした議会改革とは真逆のやり方です。
上記の公約集の中で明らかなように、都民ファーストの会は「秘密会を『全て』公開する」と約束しました。
しかしながら、ごくごく一部の会議体のみを公開して「約束を守った」とうそぶき、自民党とすら結託をして自分たちに都合がいい定数是正を進めているのが彼らの偽らざる正体です。
この点について、都民ファ所属議員から反論ができるというのであれば、ぜひぶつけていただきたい。無理でしょうけど。
先の都議補選では小池知事が圧勝したにもかかわらず、都民ファ候補は惨敗という結果に終わりましたが、彼らの政治姿勢や実績からすれば有権者は妥当で懸命な判断をされたのだなと改めて痛感します。
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こうした都民の利益をそっちのけで自己保身に走り、一丁目一番地である「情報公開」すらできないままの都議会をぶっ壊すためには、やはり真の改革勢力が必要です。
東京維新の会・地域政党あたらしい党は来年の都議選に向けて候補者を公募しています。
2021年実施予定東京都議会議員選挙 候補者公募(東京維新の会)
ぜひ心ある方には積極的に応募をしていただきたいと思いますし、今回の体たらくを受けて必ずや二桁以上の議席を獲得しなければという想いを強くするばかりです。
決戦は来年の6月~7月。ぜひ都民の皆さまはこのような都議会の実態を忘れることなく、今後の選挙にもご注目いただければ幸いです。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年7月17日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。