感染拡大防止協力金「博報堂様へのお支払い」は〆て88億円余!

連日過去最多の感染者が続くなか、飲食店を中心に営業時間短縮要請をすることを決定し、7月31日小池百合子知事記者会見で突如として明らかにされたことに関し都議会議員としていささか、腑に落ちない点がございました。

議会に諮らず即決

都民の健康を守るための緊急措置という体で小池百合子知事は独善的に進めてますが、つい先だって臨時会もあり「感染爆発重大事態」と知事自身も会期前から警鐘を鳴らしていたのですから、令和2年7月定例会で都民の代表で構成される都議会に提案すべき以下の重大事項をイキナナリ「専決」されました。

東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の条例改正
→新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図るため、以下の項目を努力義務として定めもの

1 事業者による感染拡大防止のためのガイドラインの遵守
2 標章の掲示
(1)集客施設を運営する事業者による施設の入り口等への掲示
(2)イベント主催者による入場口等への掲示
3都民による標章掲示施設等の利用
4感染症情報通知サービス等の活用

営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金支給

営業時間短縮の要請に伴う補正予算(101億円)

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100億円もの税金が支出されるというのに、条例改正による費用対効果などの検証もなく記者会見で突如として発表され大変驚いた次第です。毎度のことながら前日にマスコミに情報提供(事前リーク?)したのか先に流れておりましたが。

さて、第三弾ともいえる感染拡大防止協力金がまた支給されるところですが、この件に関しては、政府による持続化給付金で電通の中抜き問題も発生していたことから、東京都では、これまで一体全体どのように血税が使われていたのか、お姐は独自調査しておりました。
ちょうど注目も集まっていますところで都民の皆様にお示しいたいと存じます!

博報堂への支払いは88億7100万円!

感染拡大防止協力金は、申請書受付から支払いまで全て東京都及び東京都職員でやっているわけではありません。
コールセンターの運営、専用ポータルサイトの構築・運用及び申請書類の審査やデータ化などの経費が発生しており、これらについては、博報堂に「委託」しております。

この「委託料」がナンボかかるのか、事業開始から静かに注視しておりました。

注目の全体像は!!

〇第一回申請
款 産業労働費
項 産業労働管理費
目 産業政策費
節 報償費  900億円
委託料   60億円
合計     960億円

〇第二回申請
款 産業労働費
項 産業労働管理費
目 産業政策費
節 報酬   2200万円
報償費  901億円
需用費  500万円
委託料  28億7100万円
使用料及賃借料 200万円
合計    930億円
総額     1890億円
※単価契約があり、実績に応じて契約額が動きますので、額については事業終了後に確定

博報堂等にお支払いした委託料合計は!! 〆て
88億7100万円!!

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なんと、88億円とは…あまりの巨額に腰がぬけました。総額の5%が「委託費」であり、小池知事の遅きに失したコロナ対策の穴埋めをするかのようにバンバン広告を打って受注をしていた広告代理店にまたもや支払ったのか…

88億円あれば、あんなこと、こんなことができるはず。
今、医療崩壊や経営危機に苦しむコロナ受け入れ病院(15か所)すべてに5.8億円をお渡しすることができます。
困窮家庭、ことに非正規シングルマザー・ファザー世帯にさらに上乗せた給付も可能でしょう。

勿論迅速に、お困りの事業者様に支給をしなければならない大命題はありますが、適正価格なのか?
そして、第三回目の支給の5%がまたもや「委託料」で広告代理て支払に消えるのか?

議会に諮らないということは、こうした議会制民主主義や二元代表制のチェック機能からくる他の道府県議会・区市町村議会では当たり前に行っている確認すらできないということなのであり、コロナ禍の緊急事態の中で、いかに小池都政と東京都議会が異常な状態なのかお分かりいただけると思います。

お姐総括!

7月本会議臨時会があったのに百億円の補正予算も条例改正も議会に図らず専決してしまうとなれば、
もはや都議会は追認機関ですらもなく、無用の無駄飯食いの長物と批判されても反論できぬ状態ではあーりませんか!!??

しかーし!たった一人でも、こうした実態を発信する議員がいるだけで知事も都議会も緊張感を持つものであります。
その結果、税金の無駄遣いや特定企業・事業者との癒着を防ぐことが出来るのであります!

 

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自由を守る会代表 上田令子チャンネル


編集部より:この記事は東京都議会議員、上田令子氏(江戸川区選出)のブログ2020年8月3日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は上田氏の公式ブログ「お姐が行く!」をご覧ください。